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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2023/11/10 その437 想定外というコメント
突然の災害や不祥事をはじめあらゆる場面でこの言葉が聞かれます。
予想を超えた事態に直面したということでしょうが逆に考えると多くの人があらゆる事態を想定しておくべきだという前提がこのような表現になります。しかし所詮人間が将来の事態を全て予測することは不可能なので想定外の事態は常に起こります。
つまり想定外の事態を招かないようにあらゆる準備をすることが解決策ではなく緊急事態への対応手順を確立しておき「想定外の事態」が発生してしまったら速やかに手順に従って処理することが大切になります。
少し前の話になりますが原発処理水に対する中国の対応を想定外とする意見が報道されています。予想以上の反応といえばわかりますが想定外と言った途端本当は全てのことを想定しなければならないという前提が現れます。
現実的に考えると中国は日本からの海産物を全面禁止としましたがいつまで継続できるのでしょうか、また解除の理由をどうやって説明するのでしょうか。根拠のない理不尽な理由を付けてしまったので解除の理由説明をどうするのか大変興味があります。
漁業関係者への影響は甚大ですがもう少し大きな目で見れば輸入禁止措置そして輸入再開の理由をしっかりと把握し諸外国に中国の思考方法と政策立案が国際的なルールや常識といかに外れているかを今度はしっかりと日本が伝えることで将来このようなことが起きないことを示すべきでしょう。
最も日本の対応もあまりにも拙劣です。
原発事故から10年以上トリチウム除去の困難さは周知の事実なのでもっと上手な対処方法があったと思います。中国や韓国が政治的な思惑から反対するのは想定内なので当初からこれらの国々の科学者を巻き込みながらトリチウム除去の技術開発を日本が全面的な資金援助を行い上手くできたらその技術で除去することができます。
やはり無理であれば海洋放出が唯一の方策という理解が少なくとも中国、韓国を含めた科学者の共通認識となりますので今回のような「想定外」の反応は出なかったでしょう。
このような戦略を事前準備しなかったことがまさに想定外の政策なのでしょう。
突然の災害や不祥事をはじめあらゆる場面でこの言葉が聞かれます。
予想を超えた事態に直面したということでしょうが逆に考えると多くの人があらゆる事態を想定しておくべきだという前提がこのような表現になります。しかし所詮人間が将来の事態を全て予測することは不可能なので想定外の事態は常に起こります。
つまり想定外の事態を招かないようにあらゆる準備をすることが解決策ではなく緊急事態への対応手順を確立しておき「想定外の事態」が発生してしまったら速やかに手順に従って処理することが大切になります。
少し前の話になりますが原発処理水に対する中国の対応を想定外とする意見が報道されています。予想以上の反応といえばわかりますが想定外と言った途端本当は全てのことを想定しなければならないという前提が現れます。
現実的に考えると中国は日本からの海産物を全面禁止としましたがいつまで継続できるのでしょうか、また解除の理由をどうやって説明するのでしょうか。根拠のない理不尽な理由を付けてしまったので解除の理由説明をどうするのか大変興味があります。
漁業関係者への影響は甚大ですがもう少し大きな目で見れば輸入禁止措置そして輸入再開の理由をしっかりと把握し諸外国に中国の思考方法と政策立案が国際的なルールや常識といかに外れているかを今度はしっかりと日本が伝えることで将来このようなことが起きないことを示すべきでしょう。
最も日本の対応もあまりにも拙劣です。
原発事故から10年以上トリチウム除去の困難さは周知の事実なのでもっと上手な対処方法があったと思います。中国や韓国が政治的な思惑から反対するのは想定内なので当初からこれらの国々の科学者を巻き込みながらトリチウム除去の技術開発を日本が全面的な資金援助を行い上手くできたらその技術で除去することができます。
やはり無理であれば海洋放出が唯一の方策という理解が少なくとも中国、韓国を含めた科学者の共通認識となりますので今回のような「想定外」の反応は出なかったでしょう。
このような戦略を事前準備しなかったことがまさに想定外の政策なのでしょう。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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