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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2023/08/28 その425 思いつきでやる政治の罪
思いつきでやる政治としてマイナ保険証、ふるさと納税など枚挙に遑がないのですが政治が点数稼ぎ(内閣支持率狙い)になっているということでしょう。
企業も思いつきからヒット商品が生まれることは多いのですがそれでも事前にしっかりとした市場調査や戦略の検証はしています、特に失敗した時の早期撤退または二の矢をどうするかといった戦略は立てています。
前出の政策は大臣の思いつきを役所がそのまま法制化して政策目的や利害の検証ができているとは思えないので時間の経過と共に課題が噴出し、それを収めるための修正を続けることで当初の目的とは離れてしまい結局政策そのものが無駄となってしまいます。
マイナ保険証で言えば高齢者や認知症の方では使えないカードを強制し困難な点を指摘されると対応策を次々と出し結局本来の趣旨から大きく外れたものになってしまいます。
ふるさと納税にしても本来は自分の出身地域の活性化のために地方税を居住している場所ではなく出身地に寄付することで地方活性化を図ろうという趣旨で始まったと思われますが、実態は返礼品としての支出が収入の5割にもなり本来あるべき税収が寄付者個人の利益として還元されてしまい税収トータルとしてみた場合減収になっているということです。
例えばクラウドファンディングのように目指す税収の使途と金額を明示しそれに対し寄付を募る、目標額に達したらそれ以上の寄付は受けないようにすれば随分と様子が違ってきます。
必要があれば翌年度に新たな計画を提示して寄付を募ることもできます。勿論返礼品のようなものはありません。
このようにすれば税収トータルの金額は変わらず、税金の流れが変更されるだけで中間業者が暗躍することも無くなるし納税者は純粋に特定地域支援のための寄付(実際に支払う税金の総額は変わらない)をすることになり地方活性化の手助けになります。
各自治体はいかに魅力ある計画を提示できるかが重要になります。
オリンピックや万博と同じようにアイデア段階に業者が介入する可能性はありますがそこは情報開示するなどして寄付者の判断に委ねるということになるでしょう。
思いつきでやる政治としてマイナ保険証、ふるさと納税など枚挙に遑がないのですが政治が点数稼ぎ(内閣支持率狙い)になっているということでしょう。
企業も思いつきからヒット商品が生まれることは多いのですがそれでも事前にしっかりとした市場調査や戦略の検証はしています、特に失敗した時の早期撤退または二の矢をどうするかといった戦略は立てています。
前出の政策は大臣の思いつきを役所がそのまま法制化して政策目的や利害の検証ができているとは思えないので時間の経過と共に課題が噴出し、それを収めるための修正を続けることで当初の目的とは離れてしまい結局政策そのものが無駄となってしまいます。
マイナ保険証で言えば高齢者や認知症の方では使えないカードを強制し困難な点を指摘されると対応策を次々と出し結局本来の趣旨から大きく外れたものになってしまいます。
ふるさと納税にしても本来は自分の出身地域の活性化のために地方税を居住している場所ではなく出身地に寄付することで地方活性化を図ろうという趣旨で始まったと思われますが、実態は返礼品としての支出が収入の5割にもなり本来あるべき税収が寄付者個人の利益として還元されてしまい税収トータルとしてみた場合減収になっているということです。
例えばクラウドファンディングのように目指す税収の使途と金額を明示しそれに対し寄付を募る、目標額に達したらそれ以上の寄付は受けないようにすれば随分と様子が違ってきます。
必要があれば翌年度に新たな計画を提示して寄付を募ることもできます。勿論返礼品のようなものはありません。
このようにすれば税収トータルの金額は変わらず、税金の流れが変更されるだけで中間業者が暗躍することも無くなるし納税者は純粋に特定地域支援のための寄付(実際に支払う税金の総額は変わらない)をすることになり地方活性化の手助けになります。
各自治体はいかに魅力ある計画を提示できるかが重要になります。
オリンピックや万博と同じようにアイデア段階に業者が介入する可能性はありますがそこは情報開示するなどして寄付者の判断に委ねるということになるでしょう。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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