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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2022/04/27 その359 デフレなのか不況なのか
過去30年間の経済停滞を打破するためとしていわゆる「アベノミックス」政策によって脱デフレ、インフレ目標2%が唱えられましたが、10年間実施しても目標は達成されていません。最近では輸入物価の上昇でインフレ2%も見えてきましたが、本来の政策目標である景気回復の好循環は全く見えない状況です。各国の中央銀行はインフレを嫌いそのような金融政策をとるのですが日銀は全く異例なことに中央銀行がインフレを目指していたのです。
なぜこのようなことになったのでしょうか。答えは簡単で当初から景気の診断を誤っていたからです。
バブル崩壊以後の景気後退に加え東日本大震災の影響もあり長らく日本経済は低迷していました、つまり不況=不景気だったのですが政府はこのような表現を嫌い「デフレ」というレッテルを貼ったのです。どんな名医でも診断が間違っていたら良い治療はできません。同様に景気判断(診断)が間違っていたら誤った政策をとってしまいます。
過去30年間が不景気なのであればここから脱却するための政策は単に低金利での潤沢な資金提供のみでは効果がありません。
好景気であれば低金利=投資活動の活発化=更なる景気上昇となりますが不況下で投資意欲が低い時には低金利でも投資活動は活発化せず、唯一潤沢な資金を利用した海外での投資活動が行われるだけで国内の産業、労働者への配分はほとんどありませんから10年継続しても不景気から脱却できずインフレも実現しません。正しい診断の基づく正しい処方箋のみが事態を改善します。
1990年から永い不景気にあり、産業構造の転換もなく非効率なゾンビ企業が存続しさらに事業継続資金を投入しているという非効率な資金運用ではこのネガティブスパイラルから抜け出すことはできません。デフレではなく不景気なのだという認識を持つことが泥沼から脱却するための第一歩になります。
過去30年間の経済停滞を打破するためとしていわゆる「アベノミックス」政策によって脱デフレ、インフレ目標2%が唱えられましたが、10年間実施しても目標は達成されていません。最近では輸入物価の上昇でインフレ2%も見えてきましたが、本来の政策目標である景気回復の好循環は全く見えない状況です。各国の中央銀行はインフレを嫌いそのような金融政策をとるのですが日銀は全く異例なことに中央銀行がインフレを目指していたのです。
なぜこのようなことになったのでしょうか。答えは簡単で当初から景気の診断を誤っていたからです。
バブル崩壊以後の景気後退に加え東日本大震災の影響もあり長らく日本経済は低迷していました、つまり不況=不景気だったのですが政府はこのような表現を嫌い「デフレ」というレッテルを貼ったのです。どんな名医でも診断が間違っていたら良い治療はできません。同様に景気判断(診断)が間違っていたら誤った政策をとってしまいます。
過去30年間が不景気なのであればここから脱却するための政策は単に低金利での潤沢な資金提供のみでは効果がありません。
好景気であれば低金利=投資活動の活発化=更なる景気上昇となりますが不況下で投資意欲が低い時には低金利でも投資活動は活発化せず、唯一潤沢な資金を利用した海外での投資活動が行われるだけで国内の産業、労働者への配分はほとんどありませんから10年継続しても不景気から脱却できずインフレも実現しません。正しい診断の基づく正しい処方箋のみが事態を改善します。
1990年から永い不景気にあり、産業構造の転換もなく非効率なゾンビ企業が存続しさらに事業継続資金を投入しているという非効率な資金運用ではこのネガティブスパイラルから抜け出すことはできません。デフレではなく不景気なのだという認識を持つことが泥沼から脱却するための第一歩になります。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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