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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2018/09/19 その173 役職定年って何だろう
ある年齢に達すると突然業務遂行能力が消滅するわけでは無いから、これは全く人為的な制度であることはわかります。
さて、何を目的としているのでしょうか?
Q.年齢とともに給料が上がり続けないように?
Q.若手に役職の枠を譲るため?
目的のはっきりしない制度がうまく運用されることはありません。そもそも年齢とともに給料が上がることに疑問を抱かないこと自体、制度設計以前の問題で完全な対症療法にすぎず、根本原因を解決しないのでは本人にも周囲にも悪影響を与えるだけになってしまいます。
このような制度ができてしまうと、該当年齢あるいはそれに近づいた年齢層のみならず若手にも将来に対する漠然とした不安感を与えてしまい組織全体の活力が失われる結果になることでしょう。
高度成長期のように、組織がお大きくなればポストも増加するし、売上・利益にともなって給与が定期的に上昇することも一定の意味があり、無理に競争させたり不安感を与える必要はありませんでした。
しかしながら、近年はこのような状況は当てはまらず組織はむしろ縮小気味、業績も横ばいか微増が精一杯となり、ポストは増加するどころか減少しています。
現実と仕組みのアンマッチが基礎にあるわけですからここに手をつける、つまり仕組みの見直しをすることが肝心なのです。小手先の対応策では皆が不安、不幸になってしまい、悪循環に陥ります。
勇気を持って新しい仕組みを考え、実行する組織が現れることを期待します。
ある年齢に達すると突然業務遂行能力が消滅するわけでは無いから、これは全く人為的な制度であることはわかります。
さて、何を目的としているのでしょうか?
Q.年齢とともに給料が上がり続けないように?
Q.若手に役職の枠を譲るため?
目的のはっきりしない制度がうまく運用されることはありません。そもそも年齢とともに給料が上がることに疑問を抱かないこと自体、制度設計以前の問題で完全な対症療法にすぎず、根本原因を解決しないのでは本人にも周囲にも悪影響を与えるだけになってしまいます。
このような制度ができてしまうと、該当年齢あるいはそれに近づいた年齢層のみならず若手にも将来に対する漠然とした不安感を与えてしまい組織全体の活力が失われる結果になることでしょう。
高度成長期のように、組織がお大きくなればポストも増加するし、売上・利益にともなって給与が定期的に上昇することも一定の意味があり、無理に競争させたり不安感を与える必要はありませんでした。
しかしながら、近年はこのような状況は当てはまらず組織はむしろ縮小気味、業績も横ばいか微増が精一杯となり、ポストは増加するどころか減少しています。
現実と仕組みのアンマッチが基礎にあるわけですからここに手をつける、つまり仕組みの見直しをすることが肝心なのです。小手先の対応策では皆が不安、不幸になってしまい、悪循環に陥ります。
勇気を持って新しい仕組みを考え、実行する組織が現れることを期待します。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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