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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2018/4/17 その152 Pentagon Papers
久しぶりに映画を見ました。
Steven Spielbergがたった11ヶ月で製作した映画ということで現在の状況を見据えた作品であることがわかります。
大統領と新聞のギリギリの戦いで、結局最高裁まで行って判決が出され6:3で報道機関が勝利したというのが話の流れですが、そもそもの記事ネタはランド研究所の職員が機密書類を持ち出してコピーしたことに始まっており、機密保持に違反していることは確実ですが、内容的に開示すべきことというのが判決理由です。
主役であるWashington Post紙の社主であるKatharine Grahamとはこの事件の約10年後に一度ポスト本社で面会したことがあり、また映画の最後に出てくるNew Tire Timesの主幹Sulzbergerの記事は高校時代に読んでいて、何となく親しみのある映画でした。
当時はSulzbergerの記事が日本でも売られていたNew York Times日曜版のトップ記事で、辞書を引き引き読んだ覚えがあります。シェークスピアやラテン語からの引用が多く辞書を引いてもわからないことが多く苦労しましたが、文章としては格調の高いものでした。
もっとも、文章として最も格の高いのはEconomistだということですが、それでも日本ではなかなか見られない記事の書き方だったことを覚えています。
さて、大統領vs新聞という対決の構図を見ると非常に厳しいものがあります。
映画の中でも出ていましたが、普段はトップ記者や編集主幹は政治家との個人的付き合いもあり一面では友好的な付き合いであることがわかります。
しかし、新聞として記事にしなければならない時は敢然と戦うという点に凄さが感じられ、翻って日本の新聞はどうなのだろうかと考えてしまいます。
新聞が権力のおもねってしまっては『大本営発表』になってしまいます当時も検閲等の圧力に対して『自主的』に批判的な記事を掲げなかったことは重大です。
最近の『忖度』も直接的な指示は無いわけで、『自主的』に行動を起こしてしまうことが問題なのでしょう。
久しぶりに映画を見ました。
Steven Spielbergがたった11ヶ月で製作した映画ということで現在の状況を見据えた作品であることがわかります。
大統領と新聞のギリギリの戦いで、結局最高裁まで行って判決が出され6:3で報道機関が勝利したというのが話の流れですが、そもそもの記事ネタはランド研究所の職員が機密書類を持ち出してコピーしたことに始まっており、機密保持に違反していることは確実ですが、内容的に開示すべきことというのが判決理由です。
主役であるWashington Post紙の社主であるKatharine Grahamとはこの事件の約10年後に一度ポスト本社で面会したことがあり、また映画の最後に出てくるNew Tire Timesの主幹Sulzbergerの記事は高校時代に読んでいて、何となく親しみのある映画でした。
当時はSulzbergerの記事が日本でも売られていたNew York Times日曜版のトップ記事で、辞書を引き引き読んだ覚えがあります。シェークスピアやラテン語からの引用が多く辞書を引いてもわからないことが多く苦労しましたが、文章としては格調の高いものでした。
もっとも、文章として最も格の高いのはEconomistだということですが、それでも日本ではなかなか見られない記事の書き方だったことを覚えています。
さて、大統領vs新聞という対決の構図を見ると非常に厳しいものがあります。
映画の中でも出ていましたが、普段はトップ記者や編集主幹は政治家との個人的付き合いもあり一面では友好的な付き合いであることがわかります。
しかし、新聞として記事にしなければならない時は敢然と戦うという点に凄さが感じられ、翻って日本の新聞はどうなのだろうかと考えてしまいます。
新聞が権力のおもねってしまっては『大本営発表』になってしまいます当時も検閲等の圧力に対して『自主的』に批判的な記事を掲げなかったことは重大です。
最近の『忖度』も直接的な指示は無いわけで、『自主的』に行動を起こしてしまうことが問題なのでしょう。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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