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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2018/1/29 その141 会議とコーヒーブレーク
国際会議の場では、それが社内であれ、政治の場であれ正式の会議は得てして原稿を読むようなことが多くなります。
間違ったことを言わないため、わかりやすい説明であるため、そして政治の場では事前にレジュメが記者団に配布されるのでどうしても型にはまった形式になります。参加者の主張が異なる場合、これでは結論が導き出されません。
そこで、事前に担当者ベースでの調整が行われ、会議は主張を述べ、議長が事前に決まった調整案を提示し参加者それぞれが、積極的であるか消極的であるかは別にして最後のセレモニーの場で正式決定となります。
しかし、これでは担当者ベースで物事が決まってしまいトップの決定権が薄くなるので場合によってはトップ同士の調整で結論が出ることもあります。
それではどのようにして妥協が成立するのだろうか?
ここで重要なのがコーヒーブレーク時の個別な折衝になります。報道等で流される国際会議の場面で時々、参加者がコーヒーを飲みながら談笑する姿が映されることがありますが、実はここで個別の折衝が行われている可能性が大きいのです。
国際会議に出席する人物の多くは多言語を話せますので、英語、仏語、ドイツ語、ロシア語などで個別折衝が行われることが多いのですが、残念ながら日本語や中国語はこのような場面では使われません。もっともアジアの会議では中国系の人が多いのでこの場合は中国語も使われるでしょう。
このようにみてくると、日本からの会議参加者はこれらの共通言語に長けていないと話の輪に入れず、重要な決定に参加できなくなってしまうのです。
コーヒーブレークでは通訳は入りませんし、また直接話をするので相互に人物評価をしながら信頼感の醸成に努めるわけです。
このような状況を熟知していれば言葉の重要性は理解できると思いますし、日本がなかなか国際的な場面で活躍したり、国際標準作りに参画できない理由が理解できます。
国際的に通用する人材よ出でよ!
国際会議の場では、それが社内であれ、政治の場であれ正式の会議は得てして原稿を読むようなことが多くなります。
間違ったことを言わないため、わかりやすい説明であるため、そして政治の場では事前にレジュメが記者団に配布されるのでどうしても型にはまった形式になります。参加者の主張が異なる場合、これでは結論が導き出されません。
そこで、事前に担当者ベースでの調整が行われ、会議は主張を述べ、議長が事前に決まった調整案を提示し参加者それぞれが、積極的であるか消極的であるかは別にして最後のセレモニーの場で正式決定となります。
しかし、これでは担当者ベースで物事が決まってしまいトップの決定権が薄くなるので場合によってはトップ同士の調整で結論が出ることもあります。
それではどのようにして妥協が成立するのだろうか?
ここで重要なのがコーヒーブレーク時の個別な折衝になります。報道等で流される国際会議の場面で時々、参加者がコーヒーを飲みながら談笑する姿が映されることがありますが、実はここで個別の折衝が行われている可能性が大きいのです。
国際会議に出席する人物の多くは多言語を話せますので、英語、仏語、ドイツ語、ロシア語などで個別折衝が行われることが多いのですが、残念ながら日本語や中国語はこのような場面では使われません。もっともアジアの会議では中国系の人が多いのでこの場合は中国語も使われるでしょう。
このようにみてくると、日本からの会議参加者はこれらの共通言語に長けていないと話の輪に入れず、重要な決定に参加できなくなってしまうのです。
コーヒーブレークでは通訳は入りませんし、また直接話をするので相互に人物評価をしながら信頼感の醸成に努めるわけです。
このような状況を熟知していれば言葉の重要性は理解できると思いますし、日本がなかなか国際的な場面で活躍したり、国際標準作りに参画できない理由が理解できます。
国際的に通用する人材よ出でよ!
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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