- TOP
- ≫ メッセージ
会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
田原中男氏の尖った提案
2017/09/25 その124 規制、補助金、入札
再び三題噺を考えました。
企業の活性化と生産性向上を阻むものは規制、補助金、入札制度です。
生産性が低くても存続する、競争原理が働かないといった低位安定状況が長く続くことによって企業の革新性が失われてしまい気がついてみたら世界でも収益生産性が非常に低い社会が出来上がってしまいました。
日本企業の従業員一人当たり収益生産性は優良企業でも他国のトップクラスと比較すると実に10分の一、あるいは20分の一しかありません。
これでは新規分野への投資や新規事業へのチャレンジはできません。規制の範囲内で補助金を受けながら入札で同業者と仲良くビジネスを続けていれば無理に危険を冒す必要もないし、業界の秩序破りという非難を受けなくて済みます。
川鉄千葉ぺんぺん草事件、2兆円の借金でボーダフォンを買収したソフトバンクのような将来を見据えた投資行動がこれからも求められるますし、そのような経営判断がなされるような経営体制の確立がもっと望まれます。
社外取締役制度や監査役の充実といったガバナンス改善が企業の積極性を削ぐようなことになっては全く逆効果です。
欧米の企業も同じようなガバナンス制度がありますが投資活動は積極的で活発です。もともと競争意欲が旺盛な企業に対する客観的な判断基準の導入という目的のガバナンス制度は日本のように秩序と安定を求める企業に対しては活用価値が低いのかもしれません。むしろ積極性を促すような仕組みを導入するべきではないかと考えます。
例えば入札制度を全て競争入札とし、上位3社とか5社で二次選考を行う、この際発注側の希望条件(発注目的、期待する投資効果等)に基づいた提案を行い、その後受発注サイド双方の意見、アイデア交換で費用の削減を図り最終決定する。
つまり一般の企業で実施されている購入プロセス時の費用削減の意見交換、条件変更を入札制度の補完的プロセスとして導入する。選考過程を事後に公開することで透明性を確保すると同時に発注側の意図と費用削減の工夫を明らかにして次回以降のさらなる費用削減につなげる。
公的予算の大幅な削減が実現でき、受注企業も提案力が増加し、様々な工夫が採用される余地が大幅に向上し生産性が増加する。
簡単ですが効果の大きい提案だと考えています。
再び三題噺を考えました。
企業の活性化と生産性向上を阻むものは規制、補助金、入札制度です。
生産性が低くても存続する、競争原理が働かないといった低位安定状況が長く続くことによって企業の革新性が失われてしまい気がついてみたら世界でも収益生産性が非常に低い社会が出来上がってしまいました。
日本企業の従業員一人当たり収益生産性は優良企業でも他国のトップクラスと比較すると実に10分の一、あるいは20分の一しかありません。
これでは新規分野への投資や新規事業へのチャレンジはできません。規制の範囲内で補助金を受けながら入札で同業者と仲良くビジネスを続けていれば無理に危険を冒す必要もないし、業界の秩序破りという非難を受けなくて済みます。
川鉄千葉ぺんぺん草事件、2兆円の借金でボーダフォンを買収したソフトバンクのような将来を見据えた投資行動がこれからも求められるますし、そのような経営判断がなされるような経営体制の確立がもっと望まれます。
社外取締役制度や監査役の充実といったガバナンス改善が企業の積極性を削ぐようなことになっては全く逆効果です。
欧米の企業も同じようなガバナンス制度がありますが投資活動は積極的で活発です。もともと競争意欲が旺盛な企業に対する客観的な判断基準の導入という目的のガバナンス制度は日本のように秩序と安定を求める企業に対しては活用価値が低いのかもしれません。むしろ積極性を促すような仕組みを導入するべきではないかと考えます。
例えば入札制度を全て競争入札とし、上位3社とか5社で二次選考を行う、この際発注側の希望条件(発注目的、期待する投資効果等)に基づいた提案を行い、その後受発注サイド双方の意見、アイデア交換で費用の削減を図り最終決定する。
つまり一般の企業で実施されている購入プロセス時の費用削減の意見交換、条件変更を入札制度の補完的プロセスとして導入する。選考過程を事後に公開することで透明性を確保すると同時に発注側の意図と費用削減の工夫を明らかにして次回以降のさらなる費用削減につなげる。
公的予算の大幅な削減が実現でき、受注企業も提案力が増加し、様々な工夫が採用される余地が大幅に向上し生産性が増加する。
簡単ですが効果の大きい提案だと考えています。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com