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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2018/4/13 その151 働き方改革 その8 仕事量の削減が秘密の鍵
100メートル10秒で走る選手に9秒で走れと言っても難しい、多分9秒7でも
なかなかできないだろう。しかし90メートルを9秒で走れと言ったら簡単に達成してしまうでしょう。
生産性という観点から見ると100メートルを9秒で走れというのは無理難題でプレッシャーばかりで実現できません。本当に生産性を上げようと思えば上の例にもあるように短い距離を9秒で走るようにすれば良いのです。
到達目標を100から90に変えるのは管理者しかできないので、生産性を上げるための基本は実際に仕事をしている人ではなく管理者をトレーニングすることから始めることになります。
普段の仕事を全部列挙して見るとおそらく半分ぐらいはやらなくても困らないことではないでしょうか。特に実際に作業をしている人は実感としてこの仕事は優先順位が低いということを感じていますが、万が一上司から要求された時の保険としてやっていることが多くあります。保険をかけなくても良いという判断は難しいもので、やはり上司の了解、理解、指示がないとできません。
ですから、仕事量を減らすのは上司の役割ということになり、その為のトレーニングをしなければ実態は改善されないのです。
嘗てこのような経験をしたことがあります。
比較的高いレベルの技術が要求される製造ラインで1日の生産目標300台が要求されていた時、目標を達成したら早く帰っても良いというルールを作りました。
それまでは1日250台でも300台でも決められた時間で作業していましたので実質的に1日の作業効率が変動していました。300から250に少なくなり作業が楽になったあとで再び300に戻すと非常に難しく感じられ、逆に300から250になると不思議なことに不良率が高くなってしまうのです。
そこで、作業効率を一定にして早く終わった時は帰るということにすると、共通の目標ができるので作業者相互でノウハウを教えあったりして、これまで以上に協力関係も構築され作業終了時間がどんどん早くなってくるのですが、プレッシャーには感じません。
なぜなら作業者全員にとって良いことだからです。
このような決断は管理者しかできません。
100メートル10秒で走る選手に9秒で走れと言っても難しい、多分9秒7でも
なかなかできないだろう。しかし90メートルを9秒で走れと言ったら簡単に達成してしまうでしょう。
生産性という観点から見ると100メートルを9秒で走れというのは無理難題でプレッシャーばかりで実現できません。本当に生産性を上げようと思えば上の例にもあるように短い距離を9秒で走るようにすれば良いのです。
到達目標を100から90に変えるのは管理者しかできないので、生産性を上げるための基本は実際に仕事をしている人ではなく管理者をトレーニングすることから始めることになります。
普段の仕事を全部列挙して見るとおそらく半分ぐらいはやらなくても困らないことではないでしょうか。特に実際に作業をしている人は実感としてこの仕事は優先順位が低いということを感じていますが、万が一上司から要求された時の保険としてやっていることが多くあります。保険をかけなくても良いという判断は難しいもので、やはり上司の了解、理解、指示がないとできません。
ですから、仕事量を減らすのは上司の役割ということになり、その為のトレーニングをしなければ実態は改善されないのです。
嘗てこのような経験をしたことがあります。
比較的高いレベルの技術が要求される製造ラインで1日の生産目標300台が要求されていた時、目標を達成したら早く帰っても良いというルールを作りました。
それまでは1日250台でも300台でも決められた時間で作業していましたので実質的に1日の作業効率が変動していました。300から250に少なくなり作業が楽になったあとで再び300に戻すと非常に難しく感じられ、逆に300から250になると不思議なことに不良率が高くなってしまうのです。
そこで、作業効率を一定にして早く終わった時は帰るということにすると、共通の目標ができるので作業者相互でノウハウを教えあったりして、これまで以上に協力関係も構築され作業終了時間がどんどん早くなってくるのですが、プレッシャーには感じません。
なぜなら作業者全員にとって良いことだからです。
このような決断は管理者しかできません。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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