- TOP
- ≫ メッセージ
会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
田原中男氏の尖った提案
2018/3/26 その149 百年の計を見通した今の課題
非正規社員が定年を迎えた時にどんな生活が待っているのか?
→正社員が定年を迎えても年金だけでは暮らせないのに、非正規の場合はどうなる?
人口に占める後期高齢者比率がますます増加した時の医療費はどうなる?
→医療保険料の大幅な上昇か、医療サービスの低下は避けられない?
消費税は10%で十分なのか?
→欧米諸国では20%は当たり前だが、日本では実現できるのか?
国家予算に占める国債依存度が上昇して金利が上がれば利払い費用が急増?
→日本の場合、国債の海外依存度が小さいのでギリシャやイタリアとは違う?
これらは多少景気が良くなっても短期的に解決できることではなく、国家百年の計が必要ですが、このような議論を聞いたこともありません。
意図的に考えないようにしているとしても現実は確実にやってきます。百年後には生きていないからどうでも良いのでしょうか?
これこそ次世代にツケを回すことになってしまいます。
現実をしっかりした数字で正確に把握し、いくつかの選択肢を示し、国民全体で意思表示をしないと厳しい現実に立ち向かうことはできません。
江戸末期に黒船の来襲を見て開国を決心したのは、単に黒船に怯えたからではなく、しっかりとアジアの状況、欧米諸国の実力を知っていたからこそ決断できたこと。『鎖国』という言葉に捉われて海外のことは何も知らなかったというイメージがありますが実際には様々なルートで幕府も各藩も情報を持っており、その結果として開国止む無しという結論が出たし、明治以降の動きも素早かったのです。
翻って現代に目を移すと、海外の情報を本当に持っているのでしょうか。
自分に都合の良い情報のみを取り、流し、結論先に在りきになっていないでしょうか。政治の質の低下が言われて久しいし、最近の役所のだらしなさは開いた口が塞がらないのですが、所詮これらは我々国民の反映でしかありません。
今こそ、一人一人が決意を持って難局に対処する覚悟がなければ本当にツケを次世代に垂れ流すことになってしまうでしょう。
非正規社員が定年を迎えた時にどんな生活が待っているのか?
→正社員が定年を迎えても年金だけでは暮らせないのに、非正規の場合はどうなる?
人口に占める後期高齢者比率がますます増加した時の医療費はどうなる?
→医療保険料の大幅な上昇か、医療サービスの低下は避けられない?
消費税は10%で十分なのか?
→欧米諸国では20%は当たり前だが、日本では実現できるのか?
国家予算に占める国債依存度が上昇して金利が上がれば利払い費用が急増?
→日本の場合、国債の海外依存度が小さいのでギリシャやイタリアとは違う?
これらは多少景気が良くなっても短期的に解決できることではなく、国家百年の計が必要ですが、このような議論を聞いたこともありません。
意図的に考えないようにしているとしても現実は確実にやってきます。百年後には生きていないからどうでも良いのでしょうか?
これこそ次世代にツケを回すことになってしまいます。
現実をしっかりした数字で正確に把握し、いくつかの選択肢を示し、国民全体で意思表示をしないと厳しい現実に立ち向かうことはできません。
江戸末期に黒船の来襲を見て開国を決心したのは、単に黒船に怯えたからではなく、しっかりとアジアの状況、欧米諸国の実力を知っていたからこそ決断できたこと。『鎖国』という言葉に捉われて海外のことは何も知らなかったというイメージがありますが実際には様々なルートで幕府も各藩も情報を持っており、その結果として開国止む無しという結論が出たし、明治以降の動きも素早かったのです。
翻って現代に目を移すと、海外の情報を本当に持っているのでしょうか。
自分に都合の良い情報のみを取り、流し、結論先に在りきになっていないでしょうか。政治の質の低下が言われて久しいし、最近の役所のだらしなさは開いた口が塞がらないのですが、所詮これらは我々国民の反映でしかありません。
今こそ、一人一人が決意を持って難局に対処する覚悟がなければ本当にツケを次世代に垂れ流すことになってしまうでしょう。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com