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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2018/4/2 その150 発言の取り消しとは何だろう
『覆水盆に返らず』という諺は無くなってしまったのでしょうか
最近は国会でも会社でもあちこちで『発言を取り消してお詫びします』ということが頻繁に聞かれますが、お詫びはともかく発言を取り消すとはどういうことなのだろうか。
間違った発言をしたから訂正するのは理解できますが、一度出た言葉は取り消せないのは自明の理で、公式記録から削除されたとしても人々の記憶には残るからであり、記録がないと記憶も間違っていたのではないかという恐怖にとらわれてしまいます。
旧日本軍の行動が記録に残されていないために、あることがあったのか無かったのかで50年以上論争しているのは嘆かわしい限りで、記録があれば議論にならないことを認識すべきではないだろうか。
ナチスドイツはドイツ人らしい几帳面さで全ての記録を詳細に残していたために歴史の検証が正確になされていることと対比すると正確な記録の重要性が認識できます。最初の話題に戻れば、発言はあくまでもそのまま残し、訂正として錯誤や誤認識のため何月何日に訂正しましたという記録を残すべきでしょう。
日本での議事録の書き方は定型的で、例えば第1号議案は原案通り賛成多数で可決されましたという記述が一般的です。一方、欧米では第1号議案は9対3で可決されましたとし、さらに議論の詳細を誰がどのように発言したかを記録に残すのが一般的で、これなら後刻検証が可能です。
公文書の作成保存や会社内の会議や決裁記録をルールに従って残し、一定のルールに従って閲覧できるようにすることは非常に大切です。
このような記録をもとに必要があればマスコミは自ら検証して記事を書くべきで記者クラブで配布された文書や、会社が発表用に配布した資料をそのまま記事にするようではマスコミの存在意義が疑われてしまいます。
マスコミが自由に発言できない国は歪みが是正されないので国の発展も結局どこかで止まってしまいますし、経済発展が歪になるのでGDP等で良い数字があっても本当の意味での国民全体の満足度は低いものになってしまいます。
『覆水盆に返らず』という諺は無くなってしまったのでしょうか
最近は国会でも会社でもあちこちで『発言を取り消してお詫びします』ということが頻繁に聞かれますが、お詫びはともかく発言を取り消すとはどういうことなのだろうか。
間違った発言をしたから訂正するのは理解できますが、一度出た言葉は取り消せないのは自明の理で、公式記録から削除されたとしても人々の記憶には残るからであり、記録がないと記憶も間違っていたのではないかという恐怖にとらわれてしまいます。
旧日本軍の行動が記録に残されていないために、あることがあったのか無かったのかで50年以上論争しているのは嘆かわしい限りで、記録があれば議論にならないことを認識すべきではないだろうか。
ナチスドイツはドイツ人らしい几帳面さで全ての記録を詳細に残していたために歴史の検証が正確になされていることと対比すると正確な記録の重要性が認識できます。最初の話題に戻れば、発言はあくまでもそのまま残し、訂正として錯誤や誤認識のため何月何日に訂正しましたという記録を残すべきでしょう。
日本での議事録の書き方は定型的で、例えば第1号議案は原案通り賛成多数で可決されましたという記述が一般的です。一方、欧米では第1号議案は9対3で可決されましたとし、さらに議論の詳細を誰がどのように発言したかを記録に残すのが一般的で、これなら後刻検証が可能です。
公文書の作成保存や会社内の会議や決裁記録をルールに従って残し、一定のルールに従って閲覧できるようにすることは非常に大切です。
このような記録をもとに必要があればマスコミは自ら検証して記事を書くべきで記者クラブで配布された文書や、会社が発表用に配布した資料をそのまま記事にするようではマスコミの存在意義が疑われてしまいます。
マスコミが自由に発言できない国は歪みが是正されないので国の発展も結局どこかで止まってしまいますし、経済発展が歪になるのでGDP等で良い数字があっても本当の意味での国民全体の満足度は低いものになってしまいます。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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