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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2018/5/22 その156 ロボコンの功罪
一昔前からロボコンが毎年のように開かれ、大学生だけでなく高校生の間でも実施されていて大いに盛り上がっています。
技術に興味を持ち、ものづくりの楽しさを味わうという意味では大変な貢献ですが、一方で創造性という観点から見るとマイナス面もあります。
ロボコンの初期にはどのような形にするのか、スピードは、強度は、正確性はと考えなければならないことが多く、様々なやり方が試みられ、あえなく失敗ということも多々ありましたが、チャレンジという意味では大きな意義があったのではないでしょうか。
しかし、毎年継続することで徐々に成功例に発想が収斂してしまい、その後は精度を上げる競争になってしまいます。
そもそも、ロボコンは何故できたのでしょうか?
DARPA(Defense Advanced Research Projects Agency)が主催している競技会が出発点で、火星着陸船の風船のようなボールを使った着陸装置や、今盛んになっている自動運転技術もDARPAの競技会が出発点です。
米国国防省の予算で将来的な軍事利用技術の開発に民間の知恵を使おうということで
■4階の屋上から生卵を割れないように落とす方法が火星着陸船になり
■市街地を障害物を避けながら走る技術が自動運転につながっているのです。
Googleに買収され、その後ソフトバンクグループに再度買収された東大ベンチャーのSCHAFTもDARPAの二本足ロボット競技会で注目された企業です。
このようにDARPAでは短期間にその時のニーズに合わせてテーマを設定し、広く参加者を募った協議会を開催し多額の賞金を出してアイデアとその実現に取り組んでいますので、テーマごとに常に新しい発想を求められているのです。
これに比べて日本のロボコンは精度こそ上がりますが何年にも亘って同じテーマですから発想の転換は限られてしまいます。
しかし物事を精緻に作るという意味では日本人に向いているので、人気が衰えません。
同時に革新的なアイデアを出すという発想力では遅れをとってしまうのです。
これからのグローバルな競争、パラダイム転換を乗り切るためには発想力がとても大切になります。
一昔前からロボコンが毎年のように開かれ、大学生だけでなく高校生の間でも実施されていて大いに盛り上がっています。
技術に興味を持ち、ものづくりの楽しさを味わうという意味では大変な貢献ですが、一方で創造性という観点から見るとマイナス面もあります。
ロボコンの初期にはどのような形にするのか、スピードは、強度は、正確性はと考えなければならないことが多く、様々なやり方が試みられ、あえなく失敗ということも多々ありましたが、チャレンジという意味では大きな意義があったのではないでしょうか。
しかし、毎年継続することで徐々に成功例に発想が収斂してしまい、その後は精度を上げる競争になってしまいます。
そもそも、ロボコンは何故できたのでしょうか?
DARPA(Defense Advanced Research Projects Agency)が主催している競技会が出発点で、火星着陸船の風船のようなボールを使った着陸装置や、今盛んになっている自動運転技術もDARPAの競技会が出発点です。
米国国防省の予算で将来的な軍事利用技術の開発に民間の知恵を使おうということで
■4階の屋上から生卵を割れないように落とす方法が火星着陸船になり
■市街地を障害物を避けながら走る技術が自動運転につながっているのです。
Googleに買収され、その後ソフトバンクグループに再度買収された東大ベンチャーのSCHAFTもDARPAの二本足ロボット競技会で注目された企業です。
このようにDARPAでは短期間にその時のニーズに合わせてテーマを設定し、広く参加者を募った協議会を開催し多額の賞金を出してアイデアとその実現に取り組んでいますので、テーマごとに常に新しい発想を求められているのです。
これに比べて日本のロボコンは精度こそ上がりますが何年にも亘って同じテーマですから発想の転換は限られてしまいます。
しかし物事を精緻に作るという意味では日本人に向いているので、人気が衰えません。
同時に革新的なアイデアを出すという発想力では遅れをとってしまうのです。
これからのグローバルな競争、パラダイム転換を乗り切るためには発想力がとても大切になります。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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