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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2018/6/5 その159 北朝鮮に1ポイント
米朝会談を前に駆け引きが行われていますが、ほとんどの論調がアメリカあるいは日本からの観点でなされています。六カ国協議が中断してから北朝鮮の主張は米朝直接会談でしたが、ブッシュ政権以来アメリカ側は拒否しています。あくまでも六カ国協議で交渉すべきだとこれを踏まえて北朝鮮から見ると今回米朝直接会談が実施される方向で協議が進んでいるということは第一段階では北朝鮮の主張が通ったということになり1ポイント。
そもそも核とミサイルは何のためと考えるとアメリカを交渉の場に引き出すための手段と言えますので、実際にこれらを使用する軍事的メリットはありませんそれだからこそ、アメリカ本土に届くミサイルが重要なのです。
トランプの脅しに屈したから交渉へと軟化した、あるいは6月12日の会談を中止すると脅かしたらすぐに謝ってきたと考えるよりは水面下での交渉が継続している。と見る方が妥当で、すでに次の目標に向かっているのではないでしょうか。
米朝直接会談の結果として期待しているのは休戦協定から平和条約への転換でしょう。
つまり体制維持の保証が最大の目的になります。
スイスでの生活体験のある金正恩にとって北の経済発展は必然でしょう。中国の例を見ても西欧型民主主義でない経済発展の成功モデルがあるわけで将来的な南北融和あるいは統一に際しての重要なカードは経済力です。
因みに中国の経済モデルの基は日本の経済企画庁(現:経産省)と金融機関による複合的な経済統制モデルで、市場経済モデルと見間違う巧妙な官僚主導形態です。
核とミサイルを放棄しても体制維持ができれば資金を経済発展に、さらに韓国や日本からの資金援助も見込めますので次のステップが見えてきます。
この流れで考えると北から見る限り今のところ予定通りで既に1ポイントをゲット。
外交交渉の経験がなく、しかも国務省スタッフを活用するのでもなくスタンドプレーの得意なトランプ大統領の自尊心をうまくくすぐり、また中間選挙前の状況を上手に利用しているように見えます。
順調にいけば、次のステップは韓国や日本から最大限の資金援助を引き出すこと。で自国の資金を使いたくないアメリカの圧力も考えると日本は相当に覚悟をする必要がありそうですし、すでに6月2日にトランプ大統領自らこのような発言をしています。
このようなシナリオを認識し、対策を考えている政治家がいるのか心配になります。
米朝会談を前に駆け引きが行われていますが、ほとんどの論調がアメリカあるいは日本からの観点でなされています。六カ国協議が中断してから北朝鮮の主張は米朝直接会談でしたが、ブッシュ政権以来アメリカ側は拒否しています。あくまでも六カ国協議で交渉すべきだとこれを踏まえて北朝鮮から見ると今回米朝直接会談が実施される方向で協議が進んでいるということは第一段階では北朝鮮の主張が通ったということになり1ポイント。
そもそも核とミサイルは何のためと考えるとアメリカを交渉の場に引き出すための手段と言えますので、実際にこれらを使用する軍事的メリットはありませんそれだからこそ、アメリカ本土に届くミサイルが重要なのです。
トランプの脅しに屈したから交渉へと軟化した、あるいは6月12日の会談を中止すると脅かしたらすぐに謝ってきたと考えるよりは水面下での交渉が継続している。と見る方が妥当で、すでに次の目標に向かっているのではないでしょうか。
米朝直接会談の結果として期待しているのは休戦協定から平和条約への転換でしょう。
つまり体制維持の保証が最大の目的になります。
スイスでの生活体験のある金正恩にとって北の経済発展は必然でしょう。中国の例を見ても西欧型民主主義でない経済発展の成功モデルがあるわけで将来的な南北融和あるいは統一に際しての重要なカードは経済力です。
因みに中国の経済モデルの基は日本の経済企画庁(現:経産省)と金融機関による複合的な経済統制モデルで、市場経済モデルと見間違う巧妙な官僚主導形態です。
核とミサイルを放棄しても体制維持ができれば資金を経済発展に、さらに韓国や日本からの資金援助も見込めますので次のステップが見えてきます。
この流れで考えると北から見る限り今のところ予定通りで既に1ポイントをゲット。
外交交渉の経験がなく、しかも国務省スタッフを活用するのでもなくスタンドプレーの得意なトランプ大統領の自尊心をうまくくすぐり、また中間選挙前の状況を上手に利用しているように見えます。
順調にいけば、次のステップは韓国や日本から最大限の資金援助を引き出すこと。で自国の資金を使いたくないアメリカの圧力も考えると日本は相当に覚悟をする必要がありそうですし、すでに6月2日にトランプ大統領自らこのような発言をしています。
このようなシナリオを認識し、対策を考えている政治家がいるのか心配になります。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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