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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2018/7/18 その165 ピンボケの働き方改革
人口が減少し、さらに労働人口が人口減少率を上回る減少をしているなかで生産性の向上は必須の条件になりますが、最近の議論は生産性改革=残業時間減少になってしまっているようで残念です。
さらに、生産性を測る定義も不明確なままでは何を目指しているのかわかりません。単に、人気取り政策のようになってしまいマスコミからもいわゆる評論家からの発言もありません。
最初に議論しなければならないのは労働契約の見直しと労使が対等に交渉できる環境の整備にあり、これによって初めて労働者に裁量権が生まれます。
現在のように裁量権のない労働環境では『裁量労働制』は絵に描いた餅です。
欧米でもアジアでも労働契約の基礎は『何をいつまでに達成するから報酬はいくら』『そのための権限と義務が明文化され』これについて交渉し、合意し契約に至ります。
日本の場合、ほとんどの場合『無限定な労働契約』で様々な仕事の役割を与えられ労働者には選択の余地がほとんどありません。
この基本が不明確では生産性の改革は考えられません。
最も特徴的に表れているのが上司がいると帰れないという職場環境ではないでしょうか。
前述したように自分の仕事の定義が明確であれば、本人の裁量で早く帰る、あるいは遅くまで残るということが自主判断できますが『全人格的労働』のもとでは裁量権は非常に小さくなってしまいます。
個人の年度目標に具体的達成目標の設定やいつまでに何をらやるかを決め、その間の進捗は個人に任せることで裁量権が各個人に生まれ、上司がいても帰れる環境が整うことで生産性改革が進むのではないでしょうか。
人口が減少し、さらに労働人口が人口減少率を上回る減少をしているなかで生産性の向上は必須の条件になりますが、最近の議論は生産性改革=残業時間減少になってしまっているようで残念です。
さらに、生産性を測る定義も不明確なままでは何を目指しているのかわかりません。単に、人気取り政策のようになってしまいマスコミからもいわゆる評論家からの発言もありません。
最初に議論しなければならないのは労働契約の見直しと労使が対等に交渉できる環境の整備にあり、これによって初めて労働者に裁量権が生まれます。
現在のように裁量権のない労働環境では『裁量労働制』は絵に描いた餅です。
欧米でもアジアでも労働契約の基礎は『何をいつまでに達成するから報酬はいくら』『そのための権限と義務が明文化され』これについて交渉し、合意し契約に至ります。
日本の場合、ほとんどの場合『無限定な労働契約』で様々な仕事の役割を与えられ労働者には選択の余地がほとんどありません。
この基本が不明確では生産性の改革は考えられません。
最も特徴的に表れているのが上司がいると帰れないという職場環境ではないでしょうか。
前述したように自分の仕事の定義が明確であれば、本人の裁量で早く帰る、あるいは遅くまで残るということが自主判断できますが『全人格的労働』のもとでは裁量権は非常に小さくなってしまいます。
個人の年度目標に具体的達成目標の設定やいつまでに何をらやるかを決め、その間の進捗は個人に任せることで裁量権が各個人に生まれ、上司がいても帰れる環境が整うことで生産性改革が進むのではないでしょうか。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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