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会計実務家コラム

会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。

田原中男氏の尖った提案

2018/8/10 その167 茹でガエルになっていないか?

本当かどうかは別としてよく言われる例えです。
熱湯にカエルを入れるとびっくりして飛び出すが、水からゆっくり温めると逃げるチャンスを逃して茹でガエルになるというものです。

さて、最近の日本はどうでしょうか。茹でガエル現象の証拠が沢山あります。

◆ ゆっくりした人口減少
◆ 人口構成の高齢化
◆ 収入は増えないが普段の生活はなんとかなっている
◆ 政治に満足していないが急激な改革は望まないし、悪夢のような体験が変化を拒む
◆ 消費税を上げるしか逃げ道はないが、今はやりたくない
◆ 20年,30年後の状況を考えるとこのような状況が徐々に悪化して、いつかは後戻り
  できない事態になるのは理解できるか、今は急な変化をしたくない

全く茹でガエルになる過程にあります。
これまでの歴史を振り返ると高度成長期の公害問題とその対処が一つの例になります。光化学スモッグ、環七スモッグというのがありました。
実際当時海から東京を見ると上空は晴天なのに東京都心の一部だけに雲のようなスモッグが肉眼でも確認できたのです。
川崎病など、健康にも甚大な影響がありましたが対策は遅々として進まない状況で高炉に脱硫装置を設置するとコストが高くなり競争力がなくなる、脱硫装置から産出する硫黄化合物で硫安の生産が過剰になり関連産業が廃業に追い込まれる為このような反対論が強かったのですが、最終的には政府が音頭を取り、強力な対策を実施しました。

その結果はどうなったのでしょうか。

産業の競争力は却って高まり、硫安生産会社が破綻することもなく、そしてもちろん東京にも青い空が復活したのです。
現状を変えることへの不安は誰にでもありますが、それでもやらなければならないことはあります。

誰かが音頭をとるのを期待するのではなく、音頭を取れる人を担いで変化を起こさないと本当に茹でガエルになってしまいます。

And so, my fellow Americans: 
ask not what your country can do for you
ask what you can do for your country.  
   John F. Kennedy 1/21/1960

コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏

1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。

田原中男氏の尖った提案 バックナンバー

2018.08.01 その166 民主主義とは何か
2018.07.18 その165 ピンボケの働き方改革
2018.07.10 その164 なぜ、閉塞感なのか
2018.07.06 その163 不作為の作為
2018.06.29 その162 日中露とかけて今を楽しむと解く
2018.06.22 その161 アベノミクスを検証する
2018.06.12 その160 農業国アメリカ
2018.06.05 その159 北朝鮮に1ポイント
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2018.2.13 その143 Space-Xのロケットは23階建てのビルと同じ
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2017.04.23 その103 新しい産業をどうやって起こすか?
2017.04.16 その102 日本式経営、絶頂の30年、惰性の30年、そして衰退の30年
2017.04.09 その101 ワグナーの曲は美しいか?
2017.04.02 その100 日本人とは
2017.03.27 その99 本質を見抜く力を養おう
2017.03.19 その98 企業の寿命は?
2017.03.12 その97 公人、私人?
2017.03.05 その96 国家百年の計
2017.02.27 その95 プレ金?
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