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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2021/4/15 その304 市松会
50年以上前のことですが学生時代にある団体主催でソ連、ヨーロッパを2ヶ月ほど旅したことがあります。男女10名ずつ、高校生から大学院生までやや幅広い年齢層の団体でリーダーの大学教授が付き横浜から船でナホトカへ、そこからシベリア鉄道でハバロフスク空路モスクワ経由で横浜の船上からチェコのプラハまで約1週間、その後ウィーンで共産圏を抜けロンドンで2週間の学生向けの会議では寮生活、デンマークでは10日ほどの家庭滞在、そして最後にまたモスクワ、ナホトカ経由で横浜へという旅でした。
旅行前の準備会合では当時のこととしては当然男女別々に分かれて着席、食事も男女は自然と別テーブルとなりました。その時リーダーの教授が海外ではこのような場合、常に男女が混じるように着席し会話も意識的にも男女の区別なく行うようにと指示し、着席の時は必ず男女交互になるようにとして市松模様に因んで「市松会」という名前が生まれました。
それから半世紀、日本でもようやくジェンダーギャップが議論されるようになりましたが実態はまだまだ中年以上の男性に抵抗感があり、特に政治、官僚といった権力の中心では内心「男優位の」意識が強く残っているようです。我々のグループでは旅行後も、後輩たちも違和感なくジェンダーギャップはなく会の活動も女性がリーダーシップを取ることが珍しくなかったので、日本の現状はまさに目を覆うばかりです。
日本は世界156カ国の中でジェンダーギャップは120位という記事も読みました。欧米は勿論、アジアやアフリカ諸国より低く、日本と同じ文化圏の中国や韓国より下位に甘んじています。
因みに夫婦別姓について言えば、中国も韓国も伝統的に別姓を使用していて日本の突出ぶりが目立ちます。最初の例に倣えば何らかの強制力を持たせないと状況はいつまでも変わらず、海外からみた場合の異常さを浮き彫りさせ、ひいては国全体の信用問題ともなります。
自分自身の経験でも様々な海外の会議では女性の比率がかなり高いのに、国内では重要な会議になればなるほど圧倒的に男性、しかも高年齢者という実態に触れると悲しいを通り越して恥ずかしい気持ちになります。年寄りも勿論ですが、若手男性がもっと声をあげて変革のきっかけになることを強く望みます。
50年以上前のことですが学生時代にある団体主催でソ連、ヨーロッパを2ヶ月ほど旅したことがあります。男女10名ずつ、高校生から大学院生までやや幅広い年齢層の団体でリーダーの大学教授が付き横浜から船でナホトカへ、そこからシベリア鉄道でハバロフスク空路モスクワ経由で横浜の船上からチェコのプラハまで約1週間、その後ウィーンで共産圏を抜けロンドンで2週間の学生向けの会議では寮生活、デンマークでは10日ほどの家庭滞在、そして最後にまたモスクワ、ナホトカ経由で横浜へという旅でした。
旅行前の準備会合では当時のこととしては当然男女別々に分かれて着席、食事も男女は自然と別テーブルとなりました。その時リーダーの教授が海外ではこのような場合、常に男女が混じるように着席し会話も意識的にも男女の区別なく行うようにと指示し、着席の時は必ず男女交互になるようにとして市松模様に因んで「市松会」という名前が生まれました。
それから半世紀、日本でもようやくジェンダーギャップが議論されるようになりましたが実態はまだまだ中年以上の男性に抵抗感があり、特に政治、官僚といった権力の中心では内心「男優位の」意識が強く残っているようです。我々のグループでは旅行後も、後輩たちも違和感なくジェンダーギャップはなく会の活動も女性がリーダーシップを取ることが珍しくなかったので、日本の現状はまさに目を覆うばかりです。
日本は世界156カ国の中でジェンダーギャップは120位という記事も読みました。欧米は勿論、アジアやアフリカ諸国より低く、日本と同じ文化圏の中国や韓国より下位に甘んじています。
因みに夫婦別姓について言えば、中国も韓国も伝統的に別姓を使用していて日本の突出ぶりが目立ちます。最初の例に倣えば何らかの強制力を持たせないと状況はいつまでも変わらず、海外からみた場合の異常さを浮き彫りさせ、ひいては国全体の信用問題ともなります。
自分自身の経験でも様々な海外の会議では女性の比率がかなり高いのに、国内では重要な会議になればなるほど圧倒的に男性、しかも高年齢者という実態に触れると悲しいを通り越して恥ずかしい気持ちになります。年寄りも勿論ですが、若手男性がもっと声をあげて変革のきっかけになることを強く望みます。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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