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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2020/6/15 その261 数字で見えてくる世界
Social Distance (社会的距離)という訳語がしっくりしません。学問の世界で特定の意味を持つ言葉をそのまま一般用語として使用するので、このような違和感が出てきてしまいます。古くはベースボールを(野球)というような名訳があったのですが最近はカタカナことばをそのまま使うために本来の意味がよくわからなくなり、それから派生する行動も彷徨い始めてしまっています。会話の親密度と物理的距離ということを研修で習ったことがあります。
親密度でもあり不安・恐怖に感じる、あるいは居心地の悪さを感じる距離といっても良いのかもしれません。記憶によると日本人は見知らぬ人が1メートル以内に近づくと不安を感じて無意識に距離を取ろうと離れるが、外国人は1メートル以内に近づかないと親しい関係を構築できないと感じるので握手の時には体を密着させる位に近づくのが礼儀とも言われました。日本でよく見かけるような握手しながらお辞儀をするのは親密感よりも儀礼的という捉え方をされてしまうとも教わりました。コロナ騒ぎで社会的距離を1メートルとか2メートル空けましょうというのは親しい人同士でもこの程度は離れてくださいということです。
日本では『濃厚接触』というと抱き合うようなイメージですが、Social Distanceの観点から見ると1、2メートル以内に近くということになり随分意味合いが異なります。逆に言うと日本では普段から『濃厚接触』するような付き合いが少ないのでコロナ感染者が爆発的には増加しなかったと考えると合点がゆきます。
日本では普段からSocial Distanceが保たれているので敢えて社会的距離などという意味不明な言葉を使わなくても良かったのかもしれません。
一方で、日本の感染者が約1万5千人とすると無症状感染者が5万人以上いて街中を歩き回っていると言うことになります。普段の生活で濃厚接触がなくても、通勤の電車内やライブハウス、飲み屋では濃厚接触状態になっていますので、第二波も第三波も確実にやってくるでしょう。これを防ぐには徹底的なPCR検査の実施で無症状感染者が状況を把握し、行動の自粛をすることが大切で無闇に全国民を対象とした自粛宣言をすることは効果的な方法とは思えません。
国民に意義も意味も伝えずに一方的に要請をし、行政府が合理的な施策を実行しないのは百年来変わらない構図になっています。
Social Distance (社会的距離)という訳語がしっくりしません。学問の世界で特定の意味を持つ言葉をそのまま一般用語として使用するので、このような違和感が出てきてしまいます。古くはベースボールを(野球)というような名訳があったのですが最近はカタカナことばをそのまま使うために本来の意味がよくわからなくなり、それから派生する行動も彷徨い始めてしまっています。会話の親密度と物理的距離ということを研修で習ったことがあります。
親密度でもあり不安・恐怖に感じる、あるいは居心地の悪さを感じる距離といっても良いのかもしれません。記憶によると日本人は見知らぬ人が1メートル以内に近づくと不安を感じて無意識に距離を取ろうと離れるが、外国人は1メートル以内に近づかないと親しい関係を構築できないと感じるので握手の時には体を密着させる位に近づくのが礼儀とも言われました。日本でよく見かけるような握手しながらお辞儀をするのは親密感よりも儀礼的という捉え方をされてしまうとも教わりました。コロナ騒ぎで社会的距離を1メートルとか2メートル空けましょうというのは親しい人同士でもこの程度は離れてくださいということです。
日本では『濃厚接触』というと抱き合うようなイメージですが、Social Distanceの観点から見ると1、2メートル以内に近くということになり随分意味合いが異なります。逆に言うと日本では普段から『濃厚接触』するような付き合いが少ないのでコロナ感染者が爆発的には増加しなかったと考えると合点がゆきます。
日本では普段からSocial Distanceが保たれているので敢えて社会的距離などという意味不明な言葉を使わなくても良かったのかもしれません。
一方で、日本の感染者が約1万5千人とすると無症状感染者が5万人以上いて街中を歩き回っていると言うことになります。普段の生活で濃厚接触がなくても、通勤の電車内やライブハウス、飲み屋では濃厚接触状態になっていますので、第二波も第三波も確実にやってくるでしょう。これを防ぐには徹底的なPCR検査の実施で無症状感染者が状況を把握し、行動の自粛をすることが大切で無闇に全国民を対象とした自粛宣言をすることは効果的な方法とは思えません。
国民に意義も意味も伝えずに一方的に要請をし、行政府が合理的な施策を実行しないのは百年来変わらない構図になっています。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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