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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2019/7/30 その217 日本企業はどこで間違ったのか その2
産業政策という点から見ると日本の現実を把握し、最適の戦略を立てることが重要ですが、戦後の発展期とそれに続く『追いつき、追い越せ』の発想から転換できなかった点がポイントとなります。現実は常に変化し、国内の状況だけでなく外国の状況にも大きく左右されるので常に情報を取得し先読みをすることが大切となりますが、日本語訳された情報で判断すると、翻訳分だけ遅くなり、また全く新しい考え方や理論は翻訳されないという課題にも直面します。
一方で企業側も組織が大きくなるほど動きが遅くなるのは巨大タンカーとレジャー用モーターボートとの違いを見れば明らかなように、舵を切っても俊敏な動きはできません。動きが遅くなること自体は自然のことなのでどの程度変わるのかを認識することが大事になりますが、時間をかけて少しずつ変化したことはなかなか気がつき難いものです。もちろん早く動ける組織を作る努力は必要になりますが、むしろ周囲の変化と自己の変貌をどうやって把握するかが最も大切なこととなります。
この点で企業努力が足りなかったのではないか、現状の成功に安心してしまったということが無いのでしょうか。
『茹でガエル』現象という言葉もあるとおり、よほど注意しないと変化を見過ごしてしまいます。IT産業もAIのような最新の動向もあっという間に古くなってしまう可能性があるので最先端の変化に対する感覚を研ぎ澄ますことがますます重要になります。最近は安定を求める風潮が強くなっていますが、今は逆に変化を求める必要があるように感じられます。
産業政策という点から見ると日本の現実を把握し、最適の戦略を立てることが重要ですが、戦後の発展期とそれに続く『追いつき、追い越せ』の発想から転換できなかった点がポイントとなります。現実は常に変化し、国内の状況だけでなく外国の状況にも大きく左右されるので常に情報を取得し先読みをすることが大切となりますが、日本語訳された情報で判断すると、翻訳分だけ遅くなり、また全く新しい考え方や理論は翻訳されないという課題にも直面します。
一方で企業側も組織が大きくなるほど動きが遅くなるのは巨大タンカーとレジャー用モーターボートとの違いを見れば明らかなように、舵を切っても俊敏な動きはできません。動きが遅くなること自体は自然のことなのでどの程度変わるのかを認識することが大事になりますが、時間をかけて少しずつ変化したことはなかなか気がつき難いものです。もちろん早く動ける組織を作る努力は必要になりますが、むしろ周囲の変化と自己の変貌をどうやって把握するかが最も大切なこととなります。
この点で企業努力が足りなかったのではないか、現状の成功に安心してしまったということが無いのでしょうか。
『茹でガエル』現象という言葉もあるとおり、よほど注意しないと変化を見過ごしてしまいます。IT産業もAIのような最新の動向もあっという間に古くなってしまう可能性があるので最先端の変化に対する感覚を研ぎ澄ますことがますます重要になります。最近は安定を求める風潮が強くなっていますが、今は逆に変化を求める必要があるように感じられます。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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