- TOP
- ≫ メッセージ
会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
田原中男氏の尖った提案
2018/10/11 その176 再び寛容と忍耐を
前にも書きましたが、小さな国が増えています。ユーゴスラビアは六つの国になり、チェコスロバキアはチエコとスロバキアに、ソ連はロシアとその他の14ヶ国にアフリカでも小国の独立がいくつかあります。また、香港やシンガポールの経済発展をみると国が小さい方が成功するようにも見えます。理由の一つとして国としてまとまりやすいと言うことがあるかもしれません。しかし、逆にみると多様性は少なく、非寛容であることも認められます。宗教の宗派ごとに国ができるような状況は多様性とは全く反対です。
シャルル・アズナブールが亡くなりましたが、彼はアルメニアからの移民でした。それでもフランスの国葬扱いでアンバリッドに埋葬されました。日本でこのようなことが起きるのでしょうか。多様性が発展の源泉であることを認識すると良いことばかりでもありません。多様性を保つためには最大限の寛容性が必要になるからです。十人十色なのですから寛容性がなければ結局皆が一人で暮らすことになってしまい社会が成立しません。
警察の発表では最近長期に亘って犯罪が減少しているとのことですが、小さな子供に対する虐待のような事件は減少していないどころか増加しているような印象を受けます。
知り合いの子供が今年の春に高校に入りましたが、すでに学校に出てこない生徒や退学した生徒がいるそうです。お互いの距離をはかりながら集団を形成するという訓練が、その最小単位である家庭でもできていないことが原因ではないかと思われますし、これからの日本を考えると悲観的になります。他人に干渉しすぎるのは問題ではありますが、他人の行動に関わらないというのでは社会が成立しません。
干渉、おせっかい、寛容、忍耐、そして判断と決断、これらの微妙なバランスを身につける過程が学校教育の大切なことであって、インターネットで調べれば分かるような知識を記憶することが教育ではありませんが、皆さんはどうお考えでしょうか。
前にも書きましたが、小さな国が増えています。ユーゴスラビアは六つの国になり、チェコスロバキアはチエコとスロバキアに、ソ連はロシアとその他の14ヶ国にアフリカでも小国の独立がいくつかあります。また、香港やシンガポールの経済発展をみると国が小さい方が成功するようにも見えます。理由の一つとして国としてまとまりやすいと言うことがあるかもしれません。しかし、逆にみると多様性は少なく、非寛容であることも認められます。宗教の宗派ごとに国ができるような状況は多様性とは全く反対です。
シャルル・アズナブールが亡くなりましたが、彼はアルメニアからの移民でした。それでもフランスの国葬扱いでアンバリッドに埋葬されました。日本でこのようなことが起きるのでしょうか。多様性が発展の源泉であることを認識すると良いことばかりでもありません。多様性を保つためには最大限の寛容性が必要になるからです。十人十色なのですから寛容性がなければ結局皆が一人で暮らすことになってしまい社会が成立しません。
警察の発表では最近長期に亘って犯罪が減少しているとのことですが、小さな子供に対する虐待のような事件は減少していないどころか増加しているような印象を受けます。
知り合いの子供が今年の春に高校に入りましたが、すでに学校に出てこない生徒や退学した生徒がいるそうです。お互いの距離をはかりながら集団を形成するという訓練が、その最小単位である家庭でもできていないことが原因ではないかと思われますし、これからの日本を考えると悲観的になります。他人に干渉しすぎるのは問題ではありますが、他人の行動に関わらないというのでは社会が成立しません。
干渉、おせっかい、寛容、忍耐、そして判断と決断、これらの微妙なバランスを身につける過程が学校教育の大切なことであって、インターネットで調べれば分かるような知識を記憶することが教育ではありませんが、皆さんはどうお考えでしょうか。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com