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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2019/4/22 その204 ピクトグラム
東京オリンピック・パラリンピックで使用されるピクトグラムが決定したとのことですが、最近少し違和感のある経験をしました。オリンピック競技のピクトグラムではないのですが、オリンピックに向けて街中にも色々なマークが増えてきました。
東京オリンピック・パラリンピックで使用されるピクトグラムが決定したとのことですが、最近少し違和感のある経験をしました。オリンピック競技のピクトグラムではないのですが、オリンピックに向けて街中にも色々なマークが増えてきました。
最近毎週用事があって地下鉄日比谷駅から帝国ホテルまで地下通路を通っているのですが、ある時とても違和感を覚えましたが、原因はなかなかわかりませんでした。しかし、先日ついに原因がわかりました。それが2枚目の写真です。
地下からの出入り口の階段などにこのようなマークがつくようになりました。上りが青地に白の矢印、下りが白地に青の矢印です。ところが、階段によってこの色使いが異なっているのです! せっかく統一したデザインと色でわかりやすい表示をしたつもりなのでしょうがどうでしょうか。
標準化という概念に欠けているとしか理解できません。同じデザインでメッセージを伝えようとするなら、色、形、使い方も含めて強制力のある使用方法をしないと努力が水の泡となってしまいます。翻って、ビジネスの世界でも日本発の世界標準が少ないことと共通点があるように思えます。共通化するまでは各社で競い合うことは問題がないのですが、一度優劣が決してしまったら皆が追随しないと効果がありません。日本国内では標準化競争よりも各企業の独自性(囲い込みという表現)を貫くことがなされていて、結局海外発の標準化仕様に負けてしまうということの原点をこのピクトグラムに見たような気がします。
標準化という概念に欠けているとしか理解できません。同じデザインでメッセージを伝えようとするなら、色、形、使い方も含めて強制力のある使用方法をしないと努力が水の泡となってしまいます。翻って、ビジネスの世界でも日本発の世界標準が少ないことと共通点があるように思えます。共通化するまでは各社で競い合うことは問題がないのですが、一度優劣が決してしまったら皆が追随しないと効果がありません。日本国内では標準化競争よりも各企業の独自性(囲い込みという表現)を貫くことがなされていて、結局海外発の標準化仕様に負けてしまうということの原点をこのピクトグラムに見たような気がします。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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