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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2020/6/8 その260 体調が悪かったらどこへ行く 保健所?
病気になったらまずお医者さんに行くことを考え、保健所に相談に行く人は少ないでしょう。しかしコロナ感染症についてはまず保健所に電話して指示を得なさい、しかもこの電話がなかなか繋がらなかったらどうしますか。心配になって、やはりお医者さんに行くかとりあえず病院に行ってみるというのが普通の行動パターンでしょう。
では何故政府は常識と異なる指針を出しているのでしょうか。その前に少し考えてみましょう。ここ1,2週間でバタバタと緊急事態宣言が解除されていて確かに感染者数の発表は減少しています。しかしもし第二波・第三波が襲ってきたらどうなるのでしょうか
ここで最初の問いに戻ってみますと、現状ではやはりお医者さんのところに駆け込み
そこから感染が広がるリスクがあります。つまり常識通りの行動がリスクを増大してしまっていて、実際各地で起きた医療機関や介護施設でのクラスター発生は施設の対応の問題というより “知らずに感染者を受け入れた”、“本人も感染していることを知らなかったから” ということに原因があるのでしょう。
そこで対策としては各国で実施しているように多数のPCR検査で陰性者の確認と無症状感染者の認識を行うことが重要です。ここで常識と異なる指針を出しているという疑問に戻って考えてみます。医療崩壊を防ぐため? 病院で知らずに他の通院者に感染させるリスクを減らすため?どれも正当な理由ですが、一歩踏み込んで考えると受け入れ態勢が不備だから(人口10万人あたりの集中治療室数、CPR検査機等)、そして患者に合わせて受け入れ態勢を構築するのではなく、患者を待たせているのです。
非常事態宣言を出してもこの状態は変わらず、政府は積極的な施策や指針を出さず自治体任せ、国民に辛抱を求めることで事態を乗り切ろうとしています。『負けられません勝つまでは』というスローガンと重なってしまうのはひがみでしょうか。感染症発生時のマニュアルと体制が整備されていない状況ではこれからも同じような耐乏生活を国民に強いて幸運にかけることになるのでしょうか。
次の選挙ではこのような観点から候補者の主張を見直してみるのも有益です。
病気になったらまずお医者さんに行くことを考え、保健所に相談に行く人は少ないでしょう。しかしコロナ感染症についてはまず保健所に電話して指示を得なさい、しかもこの電話がなかなか繋がらなかったらどうしますか。心配になって、やはりお医者さんに行くかとりあえず病院に行ってみるというのが普通の行動パターンでしょう。
では何故政府は常識と異なる指針を出しているのでしょうか。その前に少し考えてみましょう。ここ1,2週間でバタバタと緊急事態宣言が解除されていて確かに感染者数の発表は減少しています。しかしもし第二波・第三波が襲ってきたらどうなるのでしょうか
ここで最初の問いに戻ってみますと、現状ではやはりお医者さんのところに駆け込み
そこから感染が広がるリスクがあります。つまり常識通りの行動がリスクを増大してしまっていて、実際各地で起きた医療機関や介護施設でのクラスター発生は施設の対応の問題というより “知らずに感染者を受け入れた”、“本人も感染していることを知らなかったから” ということに原因があるのでしょう。
そこで対策としては各国で実施しているように多数のPCR検査で陰性者の確認と無症状感染者の認識を行うことが重要です。ここで常識と異なる指針を出しているという疑問に戻って考えてみます。医療崩壊を防ぐため? 病院で知らずに他の通院者に感染させるリスクを減らすため?どれも正当な理由ですが、一歩踏み込んで考えると受け入れ態勢が不備だから(人口10万人あたりの集中治療室数、CPR検査機等)、そして患者に合わせて受け入れ態勢を構築するのではなく、患者を待たせているのです。
非常事態宣言を出してもこの状態は変わらず、政府は積極的な施策や指針を出さず自治体任せ、国民に辛抱を求めることで事態を乗り切ろうとしています。『負けられません勝つまでは』というスローガンと重なってしまうのはひがみでしょうか。感染症発生時のマニュアルと体制が整備されていない状況ではこれからも同じような耐乏生活を国民に強いて幸運にかけることになるのでしょうか。
次の選挙ではこのような観点から候補者の主張を見直してみるのも有益です。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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