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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2020/12/11 その284 予見力と決断力
誰にとってもこの二つは難しいものです。株価の将来が予見でき、借金をしても投資する決断力があれば大金持ちになれること請け合いですが、残念ながらそのような力は誰も持っていません。
近年のIT技術やAI技術の進歩で将来を予測する能力は相当高くなり天気予報の当たる確率も高くなってきましたが、膨大なデータを解析できるようになったことと気象のメカニズムがわかってきた事が貢献しています。しかしビジネスや政治の世界ではまだまだそのような技術が十分発達していませんので個々の責任者の判断が重要になってきます。
ビジネスの世界ではマーケティング理論等である程度予見できるようになった分野もありますが最近の業績発表で「一転黒字」とか「一転赤字」と言った事があるように実際には不確定要素が多く残されているというのが現実で、その為に経営者の判断が重要です。一方、政治の世界ではもっと不確定要素が多く予見能力と決断力がより求められています。
現在の議員を見ると官僚出身者が多くなっています。官僚の特徴は “既に起きたことを過去の例に照らして法律の範囲内で解決策を求める”ということにあり、判断が急激にまた何の脈絡もなく変更され、それが社会に大きな影響を与えることを防ぐことで体制の安定性、国民から見た場合予測しやすい環境を整備することにあります。
政治の世界では“将来の不明確性に対して指針を求められる”ことにあるので官僚の発想とは正反対にあり時として新しい法律を作ることも求められます。その出身母体がどこにあれ、議員個人の資質によって官僚的発想から政治的発想に
転換することはできるのですが、最近の言動を見ると残念ながらそのような転換があったとは思えません。記者会見やインタビューで原稿を読みながら話をすることに明瞭に現れていると感じられます。経営者も政治家も社員や国民から求められているのは誰にもわからない将来について明確な指針を示すことで、そのためには自らの「予見能力」と「決断力」を磨き自らの責任で発言することでしょう。
過去の偉大な経営者、偉大な政治家はこの二つを備えていたからこそ評価を得られていました。
誰にとってもこの二つは難しいものです。株価の将来が予見でき、借金をしても投資する決断力があれば大金持ちになれること請け合いですが、残念ながらそのような力は誰も持っていません。
近年のIT技術やAI技術の進歩で将来を予測する能力は相当高くなり天気予報の当たる確率も高くなってきましたが、膨大なデータを解析できるようになったことと気象のメカニズムがわかってきた事が貢献しています。しかしビジネスや政治の世界ではまだまだそのような技術が十分発達していませんので個々の責任者の判断が重要になってきます。
ビジネスの世界ではマーケティング理論等である程度予見できるようになった分野もありますが最近の業績発表で「一転黒字」とか「一転赤字」と言った事があるように実際には不確定要素が多く残されているというのが現実で、その為に経営者の判断が重要です。一方、政治の世界ではもっと不確定要素が多く予見能力と決断力がより求められています。
現在の議員を見ると官僚出身者が多くなっています。官僚の特徴は “既に起きたことを過去の例に照らして法律の範囲内で解決策を求める”ということにあり、判断が急激にまた何の脈絡もなく変更され、それが社会に大きな影響を与えることを防ぐことで体制の安定性、国民から見た場合予測しやすい環境を整備することにあります。
政治の世界では“将来の不明確性に対して指針を求められる”ことにあるので官僚の発想とは正反対にあり時として新しい法律を作ることも求められます。その出身母体がどこにあれ、議員個人の資質によって官僚的発想から政治的発想に
転換することはできるのですが、最近の言動を見ると残念ながらそのような転換があったとは思えません。記者会見やインタビューで原稿を読みながら話をすることに明瞭に現れていると感じられます。経営者も政治家も社員や国民から求められているのは誰にもわからない将来について明確な指針を示すことで、そのためには自らの「予見能力」と「決断力」を磨き自らの責任で発言することでしょう。
過去の偉大な経営者、偉大な政治家はこの二つを備えていたからこそ評価を得られていました。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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