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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2021/1/21 その291 言葉の重みについて
先日BBCのインタビュー番組でオバマ元大統領の話を聞く機会がありました。結論から言うと、インタビューアーの質問も適切で感情的なところがなくまたその回答も一語一語考えながら筋道の通った回答で約20分の番組でしたが大変聞き応えがありました。
質問の趣旨は回想録に沿って何が重要で、何を考え、そして今何が大切かというようなことでしたが言葉の選び方、論理の進め方に一貫性があり厳しく指摘するところはしっかりと批判し、主張すべきことはその考え方の底にある事実からとき起こして説得するような口調でじっくりと聞くことができました。番組終了後の感想としてこのようなインタビュー番組は日本のテレビ局では見たことがないことに気付き、かつ残念な気持ちになりました。ちょうど安倍元首相のいわゆる会見のあとだったためにより一層そのような感想をもったのかもしれません。
あらためて日本の現状を意識することになりました。
混乱の2020年が明け新しい年になりましたので年初のコメントを二つ
一つは、若者の外出が減らない原因の一つとしてTVを見ないのでメッセージが伝わらないと言うコメントがありました。デジタル化を推進している政府は他国の首脳のようにTwitterで呼び掛ければ効果があるかもしれませんがそのような話は伝わってきません。これがデジタル化政策の本質で特定産業育成策という側面が大きいと感じられます。
二つ目は日経新聞に経済学者の宇沢弘文教授の記事がありました。経済学の新しい役割を社会との接点で求めるべきという主張をした教授で1968年にシカゴ大の教授から突然東大に戻った当時42歳のノーベル賞候補ともいわれた人ですが、その東大復帰後の最初の授業を受けた時の驚きを思い出しました。数理経済の授業でしたが登壇し「日本での授業は初めてで、やり方がわかりませんがシカゴ大での授業と同じにやります」と言っていきなり黒板に参考文献(もちろん英語)を羅列し授業を始めました。次回までにこれらの参考文献を買い、熟読し、質問があれば授業でという暗黙の前提でした。30名ほどの受講者が徐々に減り最後は15名ほどになったのを覚えていますがとても新鮮でした。最初の話題を含めて日本の現状を意識した新年になりました。
先日BBCのインタビュー番組でオバマ元大統領の話を聞く機会がありました。結論から言うと、インタビューアーの質問も適切で感情的なところがなくまたその回答も一語一語考えながら筋道の通った回答で約20分の番組でしたが大変聞き応えがありました。
質問の趣旨は回想録に沿って何が重要で、何を考え、そして今何が大切かというようなことでしたが言葉の選び方、論理の進め方に一貫性があり厳しく指摘するところはしっかりと批判し、主張すべきことはその考え方の底にある事実からとき起こして説得するような口調でじっくりと聞くことができました。番組終了後の感想としてこのようなインタビュー番組は日本のテレビ局では見たことがないことに気付き、かつ残念な気持ちになりました。ちょうど安倍元首相のいわゆる会見のあとだったためにより一層そのような感想をもったのかもしれません。
あらためて日本の現状を意識することになりました。
混乱の2020年が明け新しい年になりましたので年初のコメントを二つ
一つは、若者の外出が減らない原因の一つとしてTVを見ないのでメッセージが伝わらないと言うコメントがありました。デジタル化を推進している政府は他国の首脳のようにTwitterで呼び掛ければ効果があるかもしれませんがそのような話は伝わってきません。これがデジタル化政策の本質で特定産業育成策という側面が大きいと感じられます。
二つ目は日経新聞に経済学者の宇沢弘文教授の記事がありました。経済学の新しい役割を社会との接点で求めるべきという主張をした教授で1968年にシカゴ大の教授から突然東大に戻った当時42歳のノーベル賞候補ともいわれた人ですが、その東大復帰後の最初の授業を受けた時の驚きを思い出しました。数理経済の授業でしたが登壇し「日本での授業は初めてで、やり方がわかりませんがシカゴ大での授業と同じにやります」と言っていきなり黒板に参考文献(もちろん英語)を羅列し授業を始めました。次回までにこれらの参考文献を買い、熟読し、質問があれば授業でという暗黙の前提でした。30名ほどの受講者が徐々に減り最後は15名ほどになったのを覚えていますがとても新鮮でした。最初の話題を含めて日本の現状を意識した新年になりました。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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