- TOP
- ≫ メッセージ
会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
田原中男氏の尖った提案
2022/01/19 その336 再び:政治にマーケッティングを(2)
世の中の常識では日本の人口は将来1億人を切り高齢化がますます進行するというものですが、この常識を見直し人口増加を目指すこともできます。60年代のフランスは人口が減少し学生闘争で緊張していましたがド・ゴールが再登場して大改革をしました。その中身は『Participation(参画)』をキャッチフレーズにした大胆な若手の登用と様々な改革でした。そして産業界は日本を見本に『フランス版所得倍増計画』を唱えました。それから半世紀、今のフランスは人口も増加し、経済も立ち直りドイツと並んでEU内で主導的な地位を保っています。ド・ゴールの大改革と若手の登用が見事に実った結果です。
第二次世界大戦でイギリスからレジスタンスを指揮しアルジェリア戦争を収束させ圧倒的人気がありましたが、この改革では学生をはじめとした若手の主張を正しく理解して改革を指導しました。『自由・平等・博愛』というフランス革命の精神が今も生きていて家庭の半数は夫婦ではなくパートナーですが子供は全く問題なく学校にも入れますし家族手当や教育費補助も支給されます。自由な選択をして生きていても社会的な差別がない環境ができているから比較的高い出生率を維持し、経済も成長しています。これを習えば、日本の野党は以下のような政策を提示し賛同を得たらどうでしょうか。
・もっと明確に夫婦別姓や女性の社会的地位向上のための諸制度
・パート労働者の正規化
・退職金制度に代わる確定拠出年金の拡充で転職が不利にならないようにする
・転職者に対する2年程度の所得保障付き再教育プログラムで雇用の流動化を促す
・大学等への研究費補助を大幅に増額、地方税の拡充で国からの紐付きなしで自治体が使える予算を大幅拡充し予算編成では財務省主導ではなく各省庁ごとに予算総額を割り当て、内容は各省庁で決定する
・これらによって国の役割を縮小、減量化し地方自治体での人材確保を促す
国民がなんとなく持っている不満感あるいは満たされない感覚を政策として提示することで理解が得られれば浮動票の大部分を吸収し結果的に高い投票率を実現できるのだはないでしょうか。
世の中の常識では日本の人口は将来1億人を切り高齢化がますます進行するというものですが、この常識を見直し人口増加を目指すこともできます。60年代のフランスは人口が減少し学生闘争で緊張していましたがド・ゴールが再登場して大改革をしました。その中身は『Participation(参画)』をキャッチフレーズにした大胆な若手の登用と様々な改革でした。そして産業界は日本を見本に『フランス版所得倍増計画』を唱えました。それから半世紀、今のフランスは人口も増加し、経済も立ち直りドイツと並んでEU内で主導的な地位を保っています。ド・ゴールの大改革と若手の登用が見事に実った結果です。
第二次世界大戦でイギリスからレジスタンスを指揮しアルジェリア戦争を収束させ圧倒的人気がありましたが、この改革では学生をはじめとした若手の主張を正しく理解して改革を指導しました。『自由・平等・博愛』というフランス革命の精神が今も生きていて家庭の半数は夫婦ではなくパートナーですが子供は全く問題なく学校にも入れますし家族手当や教育費補助も支給されます。自由な選択をして生きていても社会的な差別がない環境ができているから比較的高い出生率を維持し、経済も成長しています。これを習えば、日本の野党は以下のような政策を提示し賛同を得たらどうでしょうか。
・もっと明確に夫婦別姓や女性の社会的地位向上のための諸制度
・パート労働者の正規化
・退職金制度に代わる確定拠出年金の拡充で転職が不利にならないようにする
・転職者に対する2年程度の所得保障付き再教育プログラムで雇用の流動化を促す
・大学等への研究費補助を大幅に増額、地方税の拡充で国からの紐付きなしで自治体が使える予算を大幅拡充し予算編成では財務省主導ではなく各省庁ごとに予算総額を割り当て、内容は各省庁で決定する
・これらによって国の役割を縮小、減量化し地方自治体での人材確保を促す
国民がなんとなく持っている不満感あるいは満たされない感覚を政策として提示することで理解が得られれば浮動票の大部分を吸収し結果的に高い投票率を実現できるのだはないでしょうか。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com