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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2021/07/15 その316 FiReL:有勇自提起(悠々自適)な生活からの提案
最近FIRE(Financially Independent and Retirement Early)が目標と言われますが小生の場合はFIReL(Financially Independent but Retirement Late)ですから「悠々自適」ではなく未だに「有勇自提起」をして世のしがらみから抜けられません。そこで今回からタイトルを変更しました。
諸悪の根源=裁量権
以前にも書きましたが、日本の法律は英米法と大陸法が混在し、行政に有利な方をつまみ食いしています。最適な例がどの法律文章にのある「……等」と言う文言です。法文内に…..等の前の事例が明確に規定されていれば裁量権は発生しませんが
「等」があるために類似の内容ということでほぼ無限に行政府の裁量で何が適法か判断されてしまいます。英米法の考え方では裁判所の判例で曖昧な裁量部分を徐々に規定して行くという考え方ですが、日本の場合は判例でなく前例踏襲になり裁量の定義が記録に残されませんし国会で承認されることもなく事後的に法律解釈が変更されてしまいます。
このような状況では民間企業からの接待は無くなりません。何故ならば裁量権を持つ行政官に自らに有利な解釈がされるようにお願いすることになるので公開の場でお願いすることはできませんし、行政府内の会議でお願いすることもできず、結局夜の接待ということになります。
最近はコロナ対策で「酒を伴う接待」が無くなった筈ですが実態は変わっていないようです。このような状況を変えるのは法律文章から「等」の文字を削除し、明確な事例を省令として明記し変更や追加または削除の場合は国会の承認を得るというようにすれば不明瞭な裁量はなくなり、当事者の生産性は上がり、おかしな接待もなくなります。
企業にとっても行政府とのつながりの強弱によるのではなく実力で競争でき電通をはじめとした大手企業が一括受注し再委託、再々委託、再々々委託のような慣行もなくなりコストも5割ほど低下するでしょう。産業の競争力が無くなってしまったのも案外この辺に秘密があるのかもしれません。
最近FIRE(Financially Independent and Retirement Early)が目標と言われますが小生の場合はFIReL(Financially Independent but Retirement Late)ですから「悠々自適」ではなく未だに「有勇自提起」をして世のしがらみから抜けられません。そこで今回からタイトルを変更しました。
諸悪の根源=裁量権
以前にも書きましたが、日本の法律は英米法と大陸法が混在し、行政に有利な方をつまみ食いしています。最適な例がどの法律文章にのある「……等」と言う文言です。法文内に…..等の前の事例が明確に規定されていれば裁量権は発生しませんが
「等」があるために類似の内容ということでほぼ無限に行政府の裁量で何が適法か判断されてしまいます。英米法の考え方では裁判所の判例で曖昧な裁量部分を徐々に規定して行くという考え方ですが、日本の場合は判例でなく前例踏襲になり裁量の定義が記録に残されませんし国会で承認されることもなく事後的に法律解釈が変更されてしまいます。
このような状況では民間企業からの接待は無くなりません。何故ならば裁量権を持つ行政官に自らに有利な解釈がされるようにお願いすることになるので公開の場でお願いすることはできませんし、行政府内の会議でお願いすることもできず、結局夜の接待ということになります。
最近はコロナ対策で「酒を伴う接待」が無くなった筈ですが実態は変わっていないようです。このような状況を変えるのは法律文章から「等」の文字を削除し、明確な事例を省令として明記し変更や追加または削除の場合は国会の承認を得るというようにすれば不明瞭な裁量はなくなり、当事者の生産性は上がり、おかしな接待もなくなります。
企業にとっても行政府とのつながりの強弱によるのではなく実力で競争でき電通をはじめとした大手企業が一括受注し再委託、再々委託、再々々委託のような慣行もなくなりコストも5割ほど低下するでしょう。産業の競争力が無くなってしまったのも案外この辺に秘密があるのかもしれません。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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