- TOP
- ≫ メッセージ
会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
田原中男氏の尖った提案
2022/02/21 その348 日銀は中央銀行らしく
中央銀行は政府の下請けではなく独立した判断が必要で時には政府の判断と異なることもあります。黒田総裁になってからの日銀は一政府機関に成り下がってしまったようで独自の判断がほとんどないので市場からの信頼性も薄れてしまったのではないでしょうか。
今になっても「安定的な物価上昇2%」を唱え続けているが本当に必要なのか。就任時に2年間で2%目標を達成できなければ辞任しますと大見得を切ったにもかかわらず平然と2期目を務めているようでは信頼感は得られないだろう。使われる可能性のない過剰な資金供給とETF購入や国際購入で資本主義として最も大切な市場形成が大きく歪められ、実質的な国家管理経済状態になってしまいました。
更に「円安はプラス効果がある」とも発言していますが経済の実態を全く認識していないようです。
過去の円高局面で多くの企業が海外生産展開や為替変動からの中立化を実施しており企業活動から見た場合円安が国内部門に対するインセンティブはほとんど無いばかりか原材料価格の高騰で悪いインフレ、国民の生活費負担増加による消費需要の減少というマイナス面があるのは明白です。
結果的に海外での素早い経済活動回復による需要増とコロナ禍による物流混乱で所得が増える前に支出面での輸入インフレという最悪の事態を迎えようとしていてスタグフレーションに陥る可能性が大きくなっています。もっとも日銀だけに責めを帰することでもなく現金をため込んでも賃金を上げない横並び経営者にも大いに問題がありますのでこのような時にこそ政府と一体になって投資の促進、思い切った改革の実現が望まれます。
2年で2%の物価上昇、2%のGDPの安定的成長等という政治スローガンではなく本当に必要な施策を実践し、中央銀行はその為のサポートをするべきです。我々一般市民はもっと勉強して怒りを表さなくてはならないしそれが国民としての義務ではないでしょうか。
中央銀行は政府の下請けではなく独立した判断が必要で時には政府の判断と異なることもあります。黒田総裁になってからの日銀は一政府機関に成り下がってしまったようで独自の判断がほとんどないので市場からの信頼性も薄れてしまったのではないでしょうか。
今になっても「安定的な物価上昇2%」を唱え続けているが本当に必要なのか。就任時に2年間で2%目標を達成できなければ辞任しますと大見得を切ったにもかかわらず平然と2期目を務めているようでは信頼感は得られないだろう。使われる可能性のない過剰な資金供給とETF購入や国際購入で資本主義として最も大切な市場形成が大きく歪められ、実質的な国家管理経済状態になってしまいました。
更に「円安はプラス効果がある」とも発言していますが経済の実態を全く認識していないようです。
過去の円高局面で多くの企業が海外生産展開や為替変動からの中立化を実施しており企業活動から見た場合円安が国内部門に対するインセンティブはほとんど無いばかりか原材料価格の高騰で悪いインフレ、国民の生活費負担増加による消費需要の減少というマイナス面があるのは明白です。
結果的に海外での素早い経済活動回復による需要増とコロナ禍による物流混乱で所得が増える前に支出面での輸入インフレという最悪の事態を迎えようとしていてスタグフレーションに陥る可能性が大きくなっています。もっとも日銀だけに責めを帰することでもなく現金をため込んでも賃金を上げない横並び経営者にも大いに問題がありますのでこのような時にこそ政府と一体になって投資の促進、思い切った改革の実現が望まれます。
2年で2%の物価上昇、2%のGDPの安定的成長等という政治スローガンではなく本当に必要な施策を実践し、中央銀行はその為のサポートをするべきです。我々一般市民はもっと勉強して怒りを表さなくてはならないしそれが国民としての義務ではないでしょうか。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ代表。
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com