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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2022/04/20 その358 ウクライナの地位について
【訂正】ウクライナの鉄道について標準軌で他の西欧諸国とつながっていると言いましたが誤りでした。
ポーランドは標準軌ですがウクライナはロシアと同じ広軌でしたから西側からの物資の調達には国境での荷物の積み替えが必要でした。旧ソ連圏の東欧諸国でも第一次世界大戦までの歴史的なつながりでポーランドやチェコは標準軌、ウクライナは広軌となっていますので、やはりロシアにとってそのウクライナがNATOに加盟するというのは屈辱的だったのでしょう。
ポーランドは歴史的にドイツとロシアの取り合いになっていて、現在の領土は第二次世界大戦前より西側にシフトしています。
本来のポーランド領の東側一部はソ連に割譲され、敗戦国ドイツから一部を割譲され西側に少しシフトしていますので、ロシアに対して好意的ではありません。
もう一つ、旧ソ連邦時代からウクライナとベラルーシ(当時は白ロシア)の二国は国連での議席を持っていました。スターリンが自国に有利なようにソ連邦内の共和国も独立国家だとして議席を要求し他の常任理事国が認めたために実質的にソ連は三票の投票権を持っていたのです。
国際政治の世界ではこのようなレトリックが時としてまかりとおるので外交とは難しいものですし、このような裏側での取引、駆け引き、譲歩と強要その結果としての条約や合意がいつでもあるのだと思うことが重要です。
このように考えると北方領土交渉も単純に「日本固有の領土」とか千島返還での千島に4島は含まれないという原則論では解決しませんし、国民も単純な解決はないという認識を持たないと解決の糸口も見つからないでしょう。
世界中未解決の領土問題は存在しますが日本の場合は北に北方領土、南に尖閣、西に竹島と異なる3カ国と異なる地域で未解決領土問題を抱えるという稀有な状態が長く続いています。東アジアの安定のためにも大胆な発想が求められる時期になったようです
【訂正】ウクライナの鉄道について標準軌で他の西欧諸国とつながっていると言いましたが誤りでした。
ポーランドは標準軌ですがウクライナはロシアと同じ広軌でしたから西側からの物資の調達には国境での荷物の積み替えが必要でした。旧ソ連圏の東欧諸国でも第一次世界大戦までの歴史的なつながりでポーランドやチェコは標準軌、ウクライナは広軌となっていますので、やはりロシアにとってそのウクライナがNATOに加盟するというのは屈辱的だったのでしょう。
ポーランドは歴史的にドイツとロシアの取り合いになっていて、現在の領土は第二次世界大戦前より西側にシフトしています。
本来のポーランド領の東側一部はソ連に割譲され、敗戦国ドイツから一部を割譲され西側に少しシフトしていますので、ロシアに対して好意的ではありません。
もう一つ、旧ソ連邦時代からウクライナとベラルーシ(当時は白ロシア)の二国は国連での議席を持っていました。スターリンが自国に有利なようにソ連邦内の共和国も独立国家だとして議席を要求し他の常任理事国が認めたために実質的にソ連は三票の投票権を持っていたのです。
国際政治の世界ではこのようなレトリックが時としてまかりとおるので外交とは難しいものですし、このような裏側での取引、駆け引き、譲歩と強要その結果としての条約や合意がいつでもあるのだと思うことが重要です。
このように考えると北方領土交渉も単純に「日本固有の領土」とか千島返還での千島に4島は含まれないという原則論では解決しませんし、国民も単純な解決はないという認識を持たないと解決の糸口も見つからないでしょう。
世界中未解決の領土問題は存在しますが日本の場合は北に北方領土、南に尖閣、西に竹島と異なる3カ国と異なる地域で未解決領土問題を抱えるという稀有な状態が長く続いています。東アジアの安定のためにも大胆な発想が求められる時期になったようです
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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