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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2023/04/20 その408 選挙を考える
先週、統一地方選挙がありました。北海道に移住してから初めての地方選挙でしたがいろいろ考えさせられました。
北海道では知事選と道議会議員選挙でしたが配布された選挙公報には知事候補しか記載されず不思議に思って調べたらこの地区の道議会議員選挙は無投票でした。
調べてみたらなんと定数100の議会のうち無投票が19、選挙のあった残り81選挙区でも投票率50%以上はわずかに16、65選挙区では投票率50%以下。
投票率の基本はあくまでも投票者数/有権者数ですが高年齢化した日本では要介護度の高い方や重度の認知症の方も多くなり実質的な投票率はもう少し高いと感えられます。
しかしもう少し深く考えると本当のリスクは無風選挙にあるのでしょう。片山元鳥取県知事が言うように県議会での議論がほとんど無いと言う批判にもっと耳を傾ける必要があるように思います。
「質問と回答を事前に文書で確認し議会ではそれを読むだけ」と言うのが批判内容で、特に北海道は顕著だと言うことです。これではチャットGPTが答弁回答作成に使えると言う意味もわかります。
北海道が一番酷いかどうかは別として国会を含め議会での議論は本当に真剣なのかということは今や疑問ではなく確信に思えます。英国議会のベンチでの応酬を見ていると分厚い資料を演題に乗せ1対1で議論するのは迫力があります。
アメリカではCSPANと言う議会中継専門チャネルがありアメリカのみならず英国議会の様子が生中継されますので興味のある人は誰でも議会の論戦を見ることができます。
もし現状のまま日本でこれを実施したらどんな影響があるのでしょうか。先日の岸田首相演説会場での爆発騒ぎ後のコメントでも「民主主義に対する暴挙」とありましたが本当に考えるべきは民主主義の基本である意見を戦わせるということができているのかどうかと言うことでしょう。
WBCでの大谷のコメント「彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう」をそのまま引用すれば「現職議員に対する敬意を一旦置いてこれからの3年間を誰に託するのかを考えましょう」とでもなるのでしょうか。
先週、統一地方選挙がありました。北海道に移住してから初めての地方選挙でしたがいろいろ考えさせられました。
北海道では知事選と道議会議員選挙でしたが配布された選挙公報には知事候補しか記載されず不思議に思って調べたらこの地区の道議会議員選挙は無投票でした。
調べてみたらなんと定数100の議会のうち無投票が19、選挙のあった残り81選挙区でも投票率50%以上はわずかに16、65選挙区では投票率50%以下。
投票率の基本はあくまでも投票者数/有権者数ですが高年齢化した日本では要介護度の高い方や重度の認知症の方も多くなり実質的な投票率はもう少し高いと感えられます。
しかしもう少し深く考えると本当のリスクは無風選挙にあるのでしょう。片山元鳥取県知事が言うように県議会での議論がほとんど無いと言う批判にもっと耳を傾ける必要があるように思います。
「質問と回答を事前に文書で確認し議会ではそれを読むだけ」と言うのが批判内容で、特に北海道は顕著だと言うことです。これではチャットGPTが答弁回答作成に使えると言う意味もわかります。
北海道が一番酷いかどうかは別として国会を含め議会での議論は本当に真剣なのかということは今や疑問ではなく確信に思えます。英国議会のベンチでの応酬を見ていると分厚い資料を演題に乗せ1対1で議論するのは迫力があります。
アメリカではCSPANと言う議会中継専門チャネルがありアメリカのみならず英国議会の様子が生中継されますので興味のある人は誰でも議会の論戦を見ることができます。
もし現状のまま日本でこれを実施したらどんな影響があるのでしょうか。先日の岸田首相演説会場での爆発騒ぎ後のコメントでも「民主主義に対する暴挙」とありましたが本当に考えるべきは民主主義の基本である意見を戦わせるということができているのかどうかと言うことでしょう。
WBCでの大谷のコメント「彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう」をそのまま引用すれば「現職議員に対する敬意を一旦置いてこれからの3年間を誰に託するのかを考えましょう」とでもなるのでしょうか。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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