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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2022/05/13 その360 「日本人1位」という表現に違和感
最近の陸上競技の結果で「日本人1位」という表現がありますがとても違和感があります。
これは何を意味しているのでしょうか。
陸上競技は勝負ですから、どこの国の人であれ優勝することが最大の目標です。5,000メートルやマラソンのようにアフリカ系の人たちが圧倒的な力を見せる競技種目がありますが、世界陸上にせよオリンピックにせよこれらの選手に勝たない限り表彰台には上がれませんから国内の代表選考会であっても同等に戦える力があって初めて大舞台に出られる資格があります。
代表選考会であればたまたま強い外国人選手がいて日本人の代表候補選手が負けてしまったとしても僅差であれば代表になる資格がありますからこのような場合に日本人1位という表現があってもおかしくはありません
しかし国際大会でそれなりの成績を収めようとするのであれば僅差で負けるぐらいの力がないと国際大会に出場する意味がありません。先ほどの例で言えばマラソンではトップから2分以内とかトラック長距離でも30~60秒以内という枠の設定は必要でその場合には「日本人1位」という表現にも意味が出てきます。
現実にはマラソンでトップから5分近く遅れ順位が6位ぐらいでも新聞では優勝者より大きな見出しで「日本人一位は◯◯選手」という文字が踊りますが優勝者の名前もタイムもよほど探さないと見つからない小さな扱いです。
連盟もメディアも観客もそして選手も鎖国の中で暮らしているようで大いに違和感がありますが、不思議なことにこのようなことを指摘するコメントもありません。日本は資源小国で知恵とモノ作りで世界に貢献し食糧と資源を輸入しなければならないのですが、このような認識が薄くあたかも世界とのつながりが無くても生きて行けるという誤解があるようです。
スポーツの世界では近年多様な経歴の人が活躍し始めたのに周囲の環境は全く逆行しているようで大変心配です。
偏見や差別の問題の根っこにはこのようなこともあるように思います。
最近の陸上競技の結果で「日本人1位」という表現がありますがとても違和感があります。
これは何を意味しているのでしょうか。
陸上競技は勝負ですから、どこの国の人であれ優勝することが最大の目標です。5,000メートルやマラソンのようにアフリカ系の人たちが圧倒的な力を見せる競技種目がありますが、世界陸上にせよオリンピックにせよこれらの選手に勝たない限り表彰台には上がれませんから国内の代表選考会であっても同等に戦える力があって初めて大舞台に出られる資格があります。
代表選考会であればたまたま強い外国人選手がいて日本人の代表候補選手が負けてしまったとしても僅差であれば代表になる資格がありますからこのような場合に日本人1位という表現があってもおかしくはありません
しかし国際大会でそれなりの成績を収めようとするのであれば僅差で負けるぐらいの力がないと国際大会に出場する意味がありません。先ほどの例で言えばマラソンではトップから2分以内とかトラック長距離でも30~60秒以内という枠の設定は必要でその場合には「日本人1位」という表現にも意味が出てきます。
現実にはマラソンでトップから5分近く遅れ順位が6位ぐらいでも新聞では優勝者より大きな見出しで「日本人一位は◯◯選手」という文字が踊りますが優勝者の名前もタイムもよほど探さないと見つからない小さな扱いです。
連盟もメディアも観客もそして選手も鎖国の中で暮らしているようで大いに違和感がありますが、不思議なことにこのようなことを指摘するコメントもありません。日本は資源小国で知恵とモノ作りで世界に貢献し食糧と資源を輸入しなければならないのですが、このような認識が薄くあたかも世界とのつながりが無くても生きて行けるという誤解があるようです。
スポーツの世界では近年多様な経歴の人が活躍し始めたのに周囲の環境は全く逆行しているようで大変心配です。
偏見や差別の問題の根っこにはこのようなこともあるように思います。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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