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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2022/12/09 その389 副を考える
日本の組織には「副」◯◯というポジションが沢山あります。副社長、副部長、少し違う表現では次長などなど。海外の組織を見るとこれらの呼称はあまりありません、例外的には中国の組織に見られますが共産党の幹部のための指定席でしょうか。
さて、問題は職務権限です。海外の組織で唯一の例外がアメリカの副大統領ですが、職務権限は明確です。通常の権限はほぼゼロの装飾的な存在ですが重要な役割があり、それは緊急時に大統領の職務を直ちに引き継ぎ現代では「核のボタンを持つ」ことにあります。
アメリカでは過去4回大統領暗殺に伴い引き継ぎが実行されましたので確率は約250年間で4回、2世代に一回は経験しているということです。
日本の組織ではどうなるのでしょうか。社長が突然倒れても家族経営を除けば取締役会などが機能していれば当面の業務を継続しながら次期社長を選任することができます。部長の場合はどうでしょうか? 直ちに代行を置かなくても部長の上司が取り敢えず業務を継続できますし、ましてや会長の場合は緊急に代行する必要はないでしょうから副会長職は単にポジションを増やしただけでしょう。次長というポジションも曖昧です。部長や課長の下にあるのであれば「One over One」と言ってどちらかのポジションは不要ですし、スタッフ的な位置付けであればその役割は明確になっているのでしょうか。
このように日本の組織は無駄なポジションが多くそれだけ意思決定のスピードが遅くなる上場合によっては先輩に対する忖度等も働きますます決定プロセスが曖昧になってしまいます。若返りもさることながらまずは組織をすっきりする事から始める必要があります。
「副」を沢山作っても「福」は当事者の「副」職のみで上司も周囲も「福」は感じないでしょうし組織にとっても意思決定スピードが遅くなり、プロセスが曖昧になるだけで残念ながら「福」の恩恵には与れないようです。「服」を沢山持っていると幸せに感じますが「副」にはその効果はないようですね。
日本の組織には「副」◯◯というポジションが沢山あります。副社長、副部長、少し違う表現では次長などなど。海外の組織を見るとこれらの呼称はあまりありません、例外的には中国の組織に見られますが共産党の幹部のための指定席でしょうか。
さて、問題は職務権限です。海外の組織で唯一の例外がアメリカの副大統領ですが、職務権限は明確です。通常の権限はほぼゼロの装飾的な存在ですが重要な役割があり、それは緊急時に大統領の職務を直ちに引き継ぎ現代では「核のボタンを持つ」ことにあります。
アメリカでは過去4回大統領暗殺に伴い引き継ぎが実行されましたので確率は約250年間で4回、2世代に一回は経験しているということです。
日本の組織ではどうなるのでしょうか。社長が突然倒れても家族経営を除けば取締役会などが機能していれば当面の業務を継続しながら次期社長を選任することができます。部長の場合はどうでしょうか? 直ちに代行を置かなくても部長の上司が取り敢えず業務を継続できますし、ましてや会長の場合は緊急に代行する必要はないでしょうから副会長職は単にポジションを増やしただけでしょう。次長というポジションも曖昧です。部長や課長の下にあるのであれば「One over One」と言ってどちらかのポジションは不要ですし、スタッフ的な位置付けであればその役割は明確になっているのでしょうか。
このように日本の組織は無駄なポジションが多くそれだけ意思決定のスピードが遅くなる上場合によっては先輩に対する忖度等も働きますます決定プロセスが曖昧になってしまいます。若返りもさることながらまずは組織をすっきりする事から始める必要があります。
「副」を沢山作っても「福」は当事者の「副」職のみで上司も周囲も「福」は感じないでしょうし組織にとっても意思決定スピードが遅くなり、プロセスが曖昧になるだけで残念ながら「福」の恩恵には与れないようです。「服」を沢山持っていると幸せに感じますが「副」にはその効果はないようですね。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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