- TOP
- ≫ メッセージ
会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
田原中男氏の尖った提案
2022/11/28 その388 究極の北朝鮮政策
今年になって北朝鮮がバンバンとミサイルを発射していますが、これは何を狙っているのでしょうか。
まず、朝鮮半島の最終的な解決策は三つしかないことを確認しましょう。
①南が北を併合 ②北が南を併合 ③そして最後が連邦制
①、②はどちらにしても平和的には出来ないので武力による統一になりますがこれは難しいでしょう。関係国から見るとどうなるのでしょうか。
韓国は当事者ですから当然のことながら①か②での統一が前提です。アメリカは何らかの解決がなされてこの地域での負担を軽くしたいものの中国の影響は少なくしたいと考えていますが①や②は難しいと考えるでしょう。中国は連邦制となっても北朝鮮という国が実質的に無くなり韓国=アメリカと直接国境を接することを避けたいというのが本音ですが①にも賛成はしません。
北朝鮮というより金正恩の本音は自らの権威を守り体制を維持することです。サダム・フセイン、チャウシェスク、ホーネッカーの末路を見ていますので革命的変革で自分が被告席に座ることへの恐怖感があります。これらを勘案すると③の連邦制しかありませんが、今のような所得格差があれば南による北の併合と同じことなので北朝鮮、中国にはあり得ない形です。そうなると解決策としては北の生活水準を上げることしかありません。
ミサイルや核実験の費用を生活向上に充てれば20年ほどで達成できます。もう一つ大切なのは体制維持の確約を金正恩に信じてもらうことですがこのプロセスに10年は必要でしょう。粘り強く、ふらつかず、各国の体制が変わっても守り抜く必要があります。この役割を果たせるのは日本です。
水面下での交渉を継続的に続け、米中に納得してもらい段階的に生活向上の補助をしながら10年で信頼を獲得しその後の20年は米中韓からの援助を交えれば30年後には平和的な解決が図れるでしょう。このようなストーリーを持ち、アメリカと交渉することで中国からの信頼も得られ日中間の関係も飛躍的に良くなるでしょう。
実効性の無いJアラートで大騒ぎして防衛費の拡大を狙うのはお菓子をもらいたくて大騒ぎする子供と同じ発想なのかもしれません。
今年になって北朝鮮がバンバンとミサイルを発射していますが、これは何を狙っているのでしょうか。
まず、朝鮮半島の最終的な解決策は三つしかないことを確認しましょう。
①南が北を併合 ②北が南を併合 ③そして最後が連邦制
①、②はどちらにしても平和的には出来ないので武力による統一になりますがこれは難しいでしょう。関係国から見るとどうなるのでしょうか。
韓国は当事者ですから当然のことながら①か②での統一が前提です。アメリカは何らかの解決がなされてこの地域での負担を軽くしたいものの中国の影響は少なくしたいと考えていますが①や②は難しいと考えるでしょう。中国は連邦制となっても北朝鮮という国が実質的に無くなり韓国=アメリカと直接国境を接することを避けたいというのが本音ですが①にも賛成はしません。
北朝鮮というより金正恩の本音は自らの権威を守り体制を維持することです。サダム・フセイン、チャウシェスク、ホーネッカーの末路を見ていますので革命的変革で自分が被告席に座ることへの恐怖感があります。これらを勘案すると③の連邦制しかありませんが、今のような所得格差があれば南による北の併合と同じことなので北朝鮮、中国にはあり得ない形です。そうなると解決策としては北の生活水準を上げることしかありません。
ミサイルや核実験の費用を生活向上に充てれば20年ほどで達成できます。もう一つ大切なのは体制維持の確約を金正恩に信じてもらうことですがこのプロセスに10年は必要でしょう。粘り強く、ふらつかず、各国の体制が変わっても守り抜く必要があります。この役割を果たせるのは日本です。
水面下での交渉を継続的に続け、米中に納得してもらい段階的に生活向上の補助をしながら10年で信頼を獲得しその後の20年は米中韓からの援助を交えれば30年後には平和的な解決が図れるでしょう。このようなストーリーを持ち、アメリカと交渉することで中国からの信頼も得られ日中間の関係も飛躍的に良くなるでしょう。
実効性の無いJアラートで大騒ぎして防衛費の拡大を狙うのはお菓子をもらいたくて大騒ぎする子供と同じ発想なのかもしれません。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com