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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2022/07/05 その368 「経済学者よ、批判者であれ」浜矩子の提言
同志社大学院教授 浜矩子さんは経済を学ぶ醍醐味を次のように表現しています。「経済の世界は謎解きの世界です。極上のミステリーのように筋書きが展開し、鋭利な知性による探求が真相をつきとめるのです」
「ニセの証拠や、通念的な思い込みにだまされると真犯人にたどりつけない。それはミステリーも経済もまったく同じで、名探偵でなければ正しい経済分析はできません」と言っています。
周囲の異端視をはねのけ、「名探偵」になるためには、常に「批判者である」ことが大事で社会に警鐘を鳴らし続けるのが学者の使命だという意味です。更に「日本の研究者の問題として二つのパターンがあります」と言っています。
一つ目は「研究者『らしさ』を気にするあまり、何を言っているかわからない人」だという。「言動が極端だとか、思い込みが激しいだとか『研究者らしくない』という批判を恐れ、無難なことしか言わない研究者が目につきます」経済学者は批判者たれ、と信じる浜さんとは正反対のタイプです。
もう一つが権力に迎合した「御用学者」です。「客観性を装ってはいても、結局は与党、野党に分かれてそれぞれの声を代弁しているだけでそれでは批判者とは言えません」根拠が明らかな理路整然とした予測を立てた結果、外れたものは、なぜ予測通りになったのかが分からない予測よりも役に立つ。なぜ外れたのかを検証すること自体が経済分析の重要な材料になりますから」ここまでは毎日新聞コラム記事からの引用です。
筆者の学生時代にレオンチェフが多変量解析という数学を経済学に応用し経済予測をするという画期的な手法が流行りましたが、実際使うと予測が外れることが多く次第に使われなくなりました。ただ、経済学に数学を応用するという手法の始まりでそれ以降多くの経済学者が数学出身者になりました。
筆者は当時、経済は心理学だと言い、レオンチェフの予測は正しいもののそれを見た人の行動は予測時の行動と乖離するので結果的に間違ってしまうという主張をしましたが全く受け入れてもらえませんでした。
突拍子もない心理学を持ち出したのが悪かったのでしょうが今でも経済でも政治でもすべからく人間の行動は心理状態で変化するものと信じています。
同志社大学院教授 浜矩子さんは経済を学ぶ醍醐味を次のように表現しています。「経済の世界は謎解きの世界です。極上のミステリーのように筋書きが展開し、鋭利な知性による探求が真相をつきとめるのです」
「ニセの証拠や、通念的な思い込みにだまされると真犯人にたどりつけない。それはミステリーも経済もまったく同じで、名探偵でなければ正しい経済分析はできません」と言っています。
周囲の異端視をはねのけ、「名探偵」になるためには、常に「批判者である」ことが大事で社会に警鐘を鳴らし続けるのが学者の使命だという意味です。更に「日本の研究者の問題として二つのパターンがあります」と言っています。
一つ目は「研究者『らしさ』を気にするあまり、何を言っているかわからない人」だという。「言動が極端だとか、思い込みが激しいだとか『研究者らしくない』という批判を恐れ、無難なことしか言わない研究者が目につきます」経済学者は批判者たれ、と信じる浜さんとは正反対のタイプです。
もう一つが権力に迎合した「御用学者」です。「客観性を装ってはいても、結局は与党、野党に分かれてそれぞれの声を代弁しているだけでそれでは批判者とは言えません」根拠が明らかな理路整然とした予測を立てた結果、外れたものは、なぜ予測通りになったのかが分からない予測よりも役に立つ。なぜ外れたのかを検証すること自体が経済分析の重要な材料になりますから」ここまでは毎日新聞コラム記事からの引用です。
筆者の学生時代にレオンチェフが多変量解析という数学を経済学に応用し経済予測をするという画期的な手法が流行りましたが、実際使うと予測が外れることが多く次第に使われなくなりました。ただ、経済学に数学を応用するという手法の始まりでそれ以降多くの経済学者が数学出身者になりました。
筆者は当時、経済は心理学だと言い、レオンチェフの予測は正しいもののそれを見た人の行動は予測時の行動と乖離するので結果的に間違ってしまうという主張をしましたが全く受け入れてもらえませんでした。
突拍子もない心理学を持ち出したのが悪かったのでしょうが今でも経済でも政治でもすべからく人間の行動は心理状態で変化するものと信じています。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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