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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2023/02/24 その400 党議拘束の不思議
荒井首相秘書官の発言で急にLGBT理解促進法を国会提出しようという動きが高まりました。2年前に与野党で合意した議員立法法案ですが不思議なことに自民党内の反対が強く実際に国会に提出されるのがいつになるのかが決まっていません。
自民党内の法案提出の手続きは総務会での全員一致の決定で国会に提出されることになっていますが、これでは完全に一党独裁で野党の存在感は全くありません。
この法案のように与野党合意でできた法案については党議拘束をなくし議員一人一人が自らの考えで投票するようにすれば自民党内の手続きのために法案提出ができないという無意味なことがなくなる上に各議員の投票行動によって次回選挙で有権者がどのように判断するかという指標になります。
現在の委員会制度に基づく国会のあり方はアメリカ議会を参考にしたのですが本家のアメリカでは基本的に党議拘束はありません。議院内閣制のモデルであるイギリスでは党議拘束は限定的で全ての法案に拘束をかけるようなことはしていません。
各議員の判断が次の選挙での重要な判断基準になるという透明性が担保されているのですが、日本の制度は形を真似して最も大切な「芯」の部分が欠けてしまっています。
「陶犬瓦鶏」というのでしょうか。
聞くところによると最近の国会論戦(?)は事前に質問を提出し政府側は答弁を文書化し事前に質問者の了解をとって国会の場ではあたかも議論をしているように振る舞う、従って質問者も答弁者も原稿を読んでいて「議論」はしていないということです。
ずいぶん昔になりますが「ハマコー」とか「楢崎弥之助」とか「横路孝弘」のように爆弾質問をする議員がいました。それが飛び出すと資料がなく答弁ができないということもあり国会審議が
滞ることがあり徐々に事前に質問主意書を提出し答弁資料を整えるという形ができついには全てが整えられたお芝居になりそれに伴い議論をする能力も活力も失われてしまったということでしょう。
党議拘束と原稿読みの議論を廃止して身のある議論をすれば実力のない議員は次回選挙で落選し国全体の活力が高まるのではないでしょうか。
荒井首相秘書官の発言で急にLGBT理解促進法を国会提出しようという動きが高まりました。2年前に与野党で合意した議員立法法案ですが不思議なことに自民党内の反対が強く実際に国会に提出されるのがいつになるのかが決まっていません。
自民党内の法案提出の手続きは総務会での全員一致の決定で国会に提出されることになっていますが、これでは完全に一党独裁で野党の存在感は全くありません。
この法案のように与野党合意でできた法案については党議拘束をなくし議員一人一人が自らの考えで投票するようにすれば自民党内の手続きのために法案提出ができないという無意味なことがなくなる上に各議員の投票行動によって次回選挙で有権者がどのように判断するかという指標になります。
現在の委員会制度に基づく国会のあり方はアメリカ議会を参考にしたのですが本家のアメリカでは基本的に党議拘束はありません。議院内閣制のモデルであるイギリスでは党議拘束は限定的で全ての法案に拘束をかけるようなことはしていません。
各議員の判断が次の選挙での重要な判断基準になるという透明性が担保されているのですが、日本の制度は形を真似して最も大切な「芯」の部分が欠けてしまっています。
「陶犬瓦鶏」というのでしょうか。
聞くところによると最近の国会論戦(?)は事前に質問を提出し政府側は答弁を文書化し事前に質問者の了解をとって国会の場ではあたかも議論をしているように振る舞う、従って質問者も答弁者も原稿を読んでいて「議論」はしていないということです。
ずいぶん昔になりますが「ハマコー」とか「楢崎弥之助」とか「横路孝弘」のように爆弾質問をする議員がいました。それが飛び出すと資料がなく答弁ができないということもあり国会審議が
滞ることがあり徐々に事前に質問主意書を提出し答弁資料を整えるという形ができついには全てが整えられたお芝居になりそれに伴い議論をする能力も活力も失われてしまったということでしょう。
党議拘束と原稿読みの議論を廃止して身のある議論をすれば実力のない議員は次回選挙で落選し国全体の活力が高まるのではないでしょうか。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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