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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2022/12/14 その390 世論調査の不思議
報道各社が定期的に内閣支持率の世論調査を実施しています。毎回不思議に思うのは読売新聞や産経新聞では比較的内閣支持率が高く反対に毎日新聞や朝日新聞では低くなります。
いずれも携帯と固定電話の番号を無作為に抽出したデータですが誤差の範囲を超える差が出るのはどうしてでしょうか。
どこの報道機関もRDD方式による電話調査ですが、事前に調査元を明かすので当該新聞を購読していない人が回答拒否してしまうから結果的にバイアスがかかってしまうからでしょうか、有効回答率はどの調査も50%程度です。
わからないという回答の場合さらにどちらかと言えば賛成ですか反対ですかという突っ込んだ質問をする新聞社とそうでないところがあるという話も聞きますし、質問の順番で支持率が変化するという話も聞きますがどの程度の影響があるのかはわかりません。
もう一つ調査の質問ですがほとんどが二者択一です。
■憲法改正に賛成ですか反対ですか という質問が多いです。
もし質問が
■憲法9条の改正に賛成ですか反対ですか あるいは
■憲法は時代の要請に従って改正されることに賛成ですか反対ですか
というような質問であれば異なる結果が出る可能性があります。
世の中の重要な論点は単純な白黒で判定されることは少なく、多くの場合良くて四分六、際どい時には数%の差で白黒が決まりますので二者択一の質問は複雑な社会を映すことには不向きです。
こうして見てくると各報道機関はそうありたいという結果が先にありそれに合わせた質問を作成し世論調査の結果だとしてあたかも世の中全体の意向だといった類の主張をすることが妥当なのでしょうか。
「世論調査」ではなく「世論操作」ではないかと疑いたくなりますし様々な意見や可能性を示すべき報道機関が単純な丸バツに近い調査結果を疑問を呈することも、その背景にある利害や影響をコメントすることなく単純な数字の垂れ流しをすることに不安を覚えます。
大政翼賛会と大本営発表の時代に戻りつつあるような悪夢を見ていなければ良いのですが。
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サッカーW杯に学ぶ
ラウンド16にアジア勢が3チーム、南米より多いというレベルの平準化が起きていることを実感しますが、日本もアメリカもほとんどの選手が欧州でプレーしているという事実も認識する必要があります。ビジネスの世界でも、学者も世界で活躍しないといけませんね。
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報道各社が定期的に内閣支持率の世論調査を実施しています。毎回不思議に思うのは読売新聞や産経新聞では比較的内閣支持率が高く反対に毎日新聞や朝日新聞では低くなります。
いずれも携帯と固定電話の番号を無作為に抽出したデータですが誤差の範囲を超える差が出るのはどうしてでしょうか。
どこの報道機関もRDD方式による電話調査ですが、事前に調査元を明かすので当該新聞を購読していない人が回答拒否してしまうから結果的にバイアスがかかってしまうからでしょうか、有効回答率はどの調査も50%程度です。
わからないという回答の場合さらにどちらかと言えば賛成ですか反対ですかという突っ込んだ質問をする新聞社とそうでないところがあるという話も聞きますし、質問の順番で支持率が変化するという話も聞きますがどの程度の影響があるのかはわかりません。
もう一つ調査の質問ですがほとんどが二者択一です。
■憲法改正に賛成ですか反対ですか という質問が多いです。
もし質問が
■憲法9条の改正に賛成ですか反対ですか あるいは
■憲法は時代の要請に従って改正されることに賛成ですか反対ですか
というような質問であれば異なる結果が出る可能性があります。
世の中の重要な論点は単純な白黒で判定されることは少なく、多くの場合良くて四分六、際どい時には数%の差で白黒が決まりますので二者択一の質問は複雑な社会を映すことには不向きです。
こうして見てくると各報道機関はそうありたいという結果が先にありそれに合わせた質問を作成し世論調査の結果だとしてあたかも世の中全体の意向だといった類の主張をすることが妥当なのでしょうか。
「世論調査」ではなく「世論操作」ではないかと疑いたくなりますし様々な意見や可能性を示すべき報道機関が単純な丸バツに近い調査結果を疑問を呈することも、その背景にある利害や影響をコメントすることなく単純な数字の垂れ流しをすることに不安を覚えます。
大政翼賛会と大本営発表の時代に戻りつつあるような悪夢を見ていなければ良いのですが。
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サッカーW杯に学ぶ
ラウンド16にアジア勢が3チーム、南米より多いというレベルの平準化が起きていることを実感しますが、日本もアメリカもほとんどの選手が欧州でプレーしているという事実も認識する必要があります。ビジネスの世界でも、学者も世界で活躍しないといけませんね。
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コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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