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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2023/06/13 その415 工夫の国、日本
一時期の日本の象徴が改善、つまり工夫でしたが最近の地球規模での大きな変化のうねりの中では却って足を引っ張っているようです。PHVの車は燃費改善には効果がありますがEVのようにCO2ゼロではありません。つまりPHVをいくら改善してもEVにはならないのです。残念ながら小さな改善には限界があるので一定の水準に達すると改善効果は少なくなります。
経済学的に言うと限界効用低減の法則が当てはまり、改善に伴う費用とその結果としての効果が徐々に小さくなり最後にはマイナスになります。このような状況になったときは改善ではなく抜本的な変革が必要なのですが同一組織内での改善から改革への変更は非常に困難です。
大相撲中継を見ていて感じました。相撲中継は勝負の結果と解説者の説明で構成されますが4分間の仕切り中の間を持たせるために毎場所様々な工夫をしています。しかし、これはコストになります。もしアメリカで同じような放送があれば十年一日全く同じような放送を続けるでしょう。
内容は異なりますがCNBCの株式市場のオープニングの番組では十年来同じメンバーで同じような放送をしていますが逆に期待されるニュースが継続される安心感があります。
どちらが良い悪いと言うことではなく国民性を含めた特徴だと思います。ただここで指摘したいのは無駄なコストをかけていないだろうか、コストに見合う対価を得られているのだろうか、更に予想外の競争相手が出現した時それに気付いて対応できるのだろうかと言う危惧です。
最近の大きな変化として象徴的なのはChatGPT、EV車、猛烈なスピードで進むDX化などですがこれに伴い世界の中での競争相手に大きな変化が現れそれにつれて競争条件が大きく変化しています。
パラダイムが大きく変化していることに気付かず今までと同じ対処の仕方でいるといつの間にか競争力が低下してしまっているのではないかと感じます。工夫を積み重ねることが国民性でもありその良さもあるのですがいつどこで何について工夫をするのかという根本の見直しも必要です。
一時期の日本の象徴が改善、つまり工夫でしたが最近の地球規模での大きな変化のうねりの中では却って足を引っ張っているようです。PHVの車は燃費改善には効果がありますがEVのようにCO2ゼロではありません。つまりPHVをいくら改善してもEVにはならないのです。残念ながら小さな改善には限界があるので一定の水準に達すると改善効果は少なくなります。
経済学的に言うと限界効用低減の法則が当てはまり、改善に伴う費用とその結果としての効果が徐々に小さくなり最後にはマイナスになります。このような状況になったときは改善ではなく抜本的な変革が必要なのですが同一組織内での改善から改革への変更は非常に困難です。
大相撲中継を見ていて感じました。相撲中継は勝負の結果と解説者の説明で構成されますが4分間の仕切り中の間を持たせるために毎場所様々な工夫をしています。しかし、これはコストになります。もしアメリカで同じような放送があれば十年一日全く同じような放送を続けるでしょう。
内容は異なりますがCNBCの株式市場のオープニングの番組では十年来同じメンバーで同じような放送をしていますが逆に期待されるニュースが継続される安心感があります。
どちらが良い悪いと言うことではなく国民性を含めた特徴だと思います。ただここで指摘したいのは無駄なコストをかけていないだろうか、コストに見合う対価を得られているのだろうか、更に予想外の競争相手が出現した時それに気付いて対応できるのだろうかと言う危惧です。
最近の大きな変化として象徴的なのはChatGPT、EV車、猛烈なスピードで進むDX化などですがこれに伴い世界の中での競争相手に大きな変化が現れそれにつれて競争条件が大きく変化しています。
パラダイムが大きく変化していることに気付かず今までと同じ対処の仕方でいるといつの間にか競争力が低下してしまっているのではないかと感じます。工夫を積み重ねることが国民性でもありその良さもあるのですがいつどこで何について工夫をするのかという根本の見直しも必要です。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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