- TOP
- ≫ メッセージ
会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
田原中男氏の尖った提案
2023/07/12 その419 激変緩和措置と静かに進行する貧困
「激変緩和措置」と聞くと一見良い施策のように聞こえますが実際には影響が長引き徐々に体力を奪い無力化する可能性が高いとも言えます。起きるべき変化はそのままとし最低限の救済措置をとり経済活動には直接介入しないのが近代資本主義あるいは市場主義です。
経済活動はあくまでも自由に競争しながら弱者救済のセーフティネットを設けるべきで競争そのものに介入するのは権威主義的で真の民主主義ではありません。
最近のウクライナ戦争を発端とする急激なインフレに対する各国の対応を見るとその差異が明白です。
ヨーロッパもアメリカも原材料費等の値上げを価格転化したので一時期は10%を超えるインフレになり賃金の上昇を誘発しやがてサービス価格にも影響が出ましたが最近では落ち着きを取り戻しつつあり特にアメリカは予想された景気後退もなく順調な経済活動が継続しています。
一方日本では企業がコスト上昇をある程度吸収し価格転化のスピードが遅く急激な消費者価格への影響は避けられましたがそれも一時的で結局価格転化せざるを得ず今でも価格転化が継続していてインフレが収まりません。
このように広い意味での激変緩和措置が政府でも企業でも行われていますが長期的に見ると徐々に政府、企業、個人の体力を奪い疲弊化してしまいます
人口も減少し始めた日本では致命的な影響が出てきますが茹でガエルのように変化に気づき難いことが致命的です。これを「静かに進行する貧困」と名付けたわけです。
カーボンフリーに伴う車のEV化、在宅勤務に伴う通勤の変化、あらゆる側面での性差の縮小が急激に起きていてパラダイムシフトとも言えます。このような状況では革命的な変化が求められ、小さな改善の積み重ねでは対応できなくなります。
全く同じ状況が最近世界経済フォーラムで発表されたジェンダーギャップ調査にも現れています。
低迷を脱するには急激な改革が必要で政府の役割は網の目から溢れた人を救うことにありますが現実には全く逆で大きなセーフティーネットを上にも下にも張り身動きできないことで現状脱却も叶わないことにになっています。
「激変緩和措置」と聞くと一見良い施策のように聞こえますが実際には影響が長引き徐々に体力を奪い無力化する可能性が高いとも言えます。起きるべき変化はそのままとし最低限の救済措置をとり経済活動には直接介入しないのが近代資本主義あるいは市場主義です。
経済活動はあくまでも自由に競争しながら弱者救済のセーフティネットを設けるべきで競争そのものに介入するのは権威主義的で真の民主主義ではありません。
最近のウクライナ戦争を発端とする急激なインフレに対する各国の対応を見るとその差異が明白です。
ヨーロッパもアメリカも原材料費等の値上げを価格転化したので一時期は10%を超えるインフレになり賃金の上昇を誘発しやがてサービス価格にも影響が出ましたが最近では落ち着きを取り戻しつつあり特にアメリカは予想された景気後退もなく順調な経済活動が継続しています。
一方日本では企業がコスト上昇をある程度吸収し価格転化のスピードが遅く急激な消費者価格への影響は避けられましたがそれも一時的で結局価格転化せざるを得ず今でも価格転化が継続していてインフレが収まりません。
このように広い意味での激変緩和措置が政府でも企業でも行われていますが長期的に見ると徐々に政府、企業、個人の体力を奪い疲弊化してしまいます
人口も減少し始めた日本では致命的な影響が出てきますが茹でガエルのように変化に気づき難いことが致命的です。これを「静かに進行する貧困」と名付けたわけです。
カーボンフリーに伴う車のEV化、在宅勤務に伴う通勤の変化、あらゆる側面での性差の縮小が急激に起きていてパラダイムシフトとも言えます。このような状況では革命的な変化が求められ、小さな改善の積み重ねでは対応できなくなります。
全く同じ状況が最近世界経済フォーラムで発表されたジェンダーギャップ調査にも現れています。
低迷を脱するには急激な改革が必要で政府の役割は網の目から溢れた人を救うことにありますが現実には全く逆で大きなセーフティーネットを上にも下にも張り身動きできないことで現状脱却も叶わないことにになっています。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
バックナンバーは下記URLよりご覧下さい。
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
BMDリサーチ http://www.bmd-r.com