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会計実務家コラム
会計ダイバーシティでは、会計領域でご活躍されている実務家の方々のコラム記事などをご紹介してまいります。
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
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田原中男氏の尖った提案
2023/10/17 その433 縦横斜めに俯瞰する力
専門家と言えば聞こえは良いですが得てして縦型組織の餌食となって狭い分野のみで意見を述べることになります。
その結果学問のように狭い領域で深く探索する思考には向いているものの社会的な現象に対処することは難しくなることがあります。
最近の例で言えば2024年問題に対して岸田首相が今後の輸送のあり方として船舶や鉄道の利用を大きくしたいと述べましたが一方で鉄道路線の廃止は急速に進んでいて北海道では「タマネギ列車」や「ジャガイモ列車」が廃止されるのではないかという危惧があります。
本当にトラック輸送からの転換を図るのであれば船や記者が適切に運航されるインフラ整備をすることが最初に考えるべきことで例えば新幹線ができるので在来線は民間へ移行、必然的にそこを走る貨物列車は廃止となるのを防ぐ為に何が必要なのかを考えなければなりません。
英国のように線路は国有、運行権は民間の力を借りて魅力ある列車を走らせるような工夫も考えるべきでしょう。また観光目的では飛行場への新幹線の乗り入れで効率的なネットワークを構築することも考えられます。
このような複合的な視点から課題を分析し提言するスタッフがいない、或いはそのように指示しないのではアイデアのみが突然表明され結局何も解決されないという景色は何度も繰り返されてきました。
複合的な課題を縦横斜めから俯瞰し解決策を発想するという力が弱くなっていますのでこれからますます増加する複合的な課題が解決されず徐々に社会の力が弱まって行くという構図が定着してしまったようです。
北海道では2030年の開業を目指して北海道新幹線の札幌への延伸工事が進んでいますがすでに当初計画からは遅れ実際の開業は少し遅れそうです。そして新幹線開業で在来線は廃止され貨物列車が走る線路も無くなります。新幹線開業で観光客が多少増えても地元の生活が不便になれば人口減少は避けられないので地方活性化にも逆行してしまいます。
上記のような上下分離方式でヨーロッパのように特徴のある観光用特急を走らせればそれなりの需要は喚起されますし貨物列車もは走れます。
ちなみにフランスのTGVは専用線路と貨物を含む通常列車との混合運行です。これも一つの知恵でしょうが日本ではどうでしょうか。
専門家と言えば聞こえは良いですが得てして縦型組織の餌食となって狭い分野のみで意見を述べることになります。
その結果学問のように狭い領域で深く探索する思考には向いているものの社会的な現象に対処することは難しくなることがあります。
最近の例で言えば2024年問題に対して岸田首相が今後の輸送のあり方として船舶や鉄道の利用を大きくしたいと述べましたが一方で鉄道路線の廃止は急速に進んでいて北海道では「タマネギ列車」や「ジャガイモ列車」が廃止されるのではないかという危惧があります。
本当にトラック輸送からの転換を図るのであれば船や記者が適切に運航されるインフラ整備をすることが最初に考えるべきことで例えば新幹線ができるので在来線は民間へ移行、必然的にそこを走る貨物列車は廃止となるのを防ぐ為に何が必要なのかを考えなければなりません。
英国のように線路は国有、運行権は民間の力を借りて魅力ある列車を走らせるような工夫も考えるべきでしょう。また観光目的では飛行場への新幹線の乗り入れで効率的なネットワークを構築することも考えられます。
このような複合的な視点から課題を分析し提言するスタッフがいない、或いはそのように指示しないのではアイデアのみが突然表明され結局何も解決されないという景色は何度も繰り返されてきました。
複合的な課題を縦横斜めから俯瞰し解決策を発想するという力が弱くなっていますのでこれからますます増加する複合的な課題が解決されず徐々に社会の力が弱まって行くという構図が定着してしまったようです。
北海道では2030年の開業を目指して北海道新幹線の札幌への延伸工事が進んでいますがすでに当初計画からは遅れ実際の開業は少し遅れそうです。そして新幹線開業で在来線は廃止され貨物列車が走る線路も無くなります。新幹線開業で観光客が多少増えても地元の生活が不便になれば人口減少は避けられないので地方活性化にも逆行してしまいます。
上記のような上下分離方式でヨーロッパのように特徴のある観光用特急を走らせればそれなりの需要は喚起されますし貨物列車もは走れます。
ちなみにフランスのTGVは専用線路と貨物を含む通常列車との混合運行です。これも一つの知恵でしょうが日本ではどうでしょうか。
コラム著者 BMDリサーチ代表 田原中男氏
1946年生まれ。東京大学経済学部、ハーバードビジネススクール(PMD)CIA(公認内部監査人)
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
1970年、ソニー入社。人事、ビジネス企画、管理業務、子会社再建、内部監査を担当。特に内部監査については、金融、映画等すべてのビジネス領域を包括的に評価することを可能とするグローバルな内部監査体制を構築。2003年からはグローバルなソニーグループ全体の内部統制体制構築に勤める。ソニー退社後、新日本監査法人アドバイザーを経て、現在、内部統制コンサルティングBMDリサーチ(http://www.bmd-r.com)代表
田原中男氏の尖った提案 バックナンバー
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BMDリサーチ http://www.bmd-r.com
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