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会計実務家コラム
業界の動向や時事問題などをテーマにした独自の視点・見解の内容となっておりますので、新たな発見の一助になれば幸いです。
佐久間裕輝氏のコラム
2024/5/22 連載コラム№5 プロジェクト推進の生命線となるWBSの在り方
以前のコラムで触れましたが、プロジェクト・マネジメントを推進するための「ツール」は様々あるものの、いずれも単なるツールであり、本当に機能するかどうかはその使い方次第となります。
今回はプロジェクト・マネジメントの”生命線”となる、WBSについてお話したいと思います。
WBSは、ご承知の通り”Work Breakdown Structure"のことであり、プロジェクトワークの進捗管理手段となり、一般的には専用のソフトや表計算ソフトなどを使い、プロジェクトを進めるための「タスク」群に時間軸を掛け合わせた表形式のアウトプットとなります。
また、WBSはプロジェクトの取り纏め役となる「プロジェクト・マネージャー」或いは「PMO」が作成の段階から所管し、プロジェクト内の各タスクの進捗状況を把握、遅延や推進上のトラブルなどをいち早く取り上げ、適切な対処を施します。
と文字で示すと単なるタスク別のスケジュール管理ツールであり、これといったトラブル無く管理できるのではと思えますが、私見となりますが、最近このWBSの精度の低さにより、プロジェクトそのものの推進に影響を来しているケースが多いのではと推察しています。
WBSの品質に影響を与える要素として、ざっと挙げてみても
・タスクの定義内容と粒度
・ タスク相互の連携
・ リソース計画との連携
・ 意思決定プロセスとの連携
・・・
WBSはプロジェクト計画の”核”であり、企業活動で言えば現場レベルの事業計画と同様の位置づけと捉えるべきものなので、精度が徹底されていないWBSは形骸化した計画書であり、プロジェクトは何のグリップも効かない状況で推進され、ひいてはトラブルを来してしまうのです。
次回以降、策定時の影響要素について具体的にお話ししていこうと考えてます。
コラム著者 佐久間 裕輝氏
総合商社の経理部門に約10年間在籍した後、米国公認会計士(イリノイ州)取得を経て某会計系コンサルティングファームに参画、その後、フリーランスとしてコンサルティング業を継続中。慶応義塾大学卒
主な著書:経理・財務の実務に必要な「知識×実行」(税務経理協会)
CFO 最高財務責任者の新しい役割(HARVARD BUSINESS SCHOOL PRESS)など
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