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勤務をしていると、現職の業務中心でなかなか他業界、異職種の情報は入り難いことと思います。
様々な職種(業務内容)や勤務スタイル、海外勤務例などを紹介してまいります。ご自身の今後のキャリア形成の参考として頂けますと幸いです。
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【海外トレンド発信】軽税率国でのビジネスの優位性
2018年9月28日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏
米国公認会計士 村田幸伸氏
ルクセンブルク、アイルランド、チャネル諸島、ヴァージン諸島、ドバイなど世界には数多くの低税率国があり、国際的にビジネスを行う際にはそのどこかに拠点を置けないものかと考える事が多い。しかし、単に法人税率の低さだけを考えてしまうと実際のビジネスが上手くまわらなくなってしまう事もある。今までの経験から個人的に感じた事をまとめてみたいと思う。
本当に安いか?
イギリスのチャネル諸島にあるGuernseyという国に、ヨーロッパ向けの物流拠点をオランダから移転したケースがあった。Guernseyは法人税が無税で、イギリス系の大手銀行が金融インフラを仕切っており、各国との租税条約も整っているためコンプライアンスも万全で安全な低税率国である。イギリスからのアクセスも抜群なため同国から移住してくる富裕層も多い。様々な面で整っているのだが、実際にビジネスを回し始めてみると色々な事がわかってきた。まず人件費が高い、というか働き手が少ない。移民をあまり受け入れていないため新しい若い労働力が少ない。このような状態なので自社で雇用する従業員も高コストとなるが、弁護士や関係各社も人権費が高いせいで料金が高くなってしまう。更に規模を拡大していこうにもそう簡単に人を増やす事ができない。このような事情からコストが膨らんでしまうため、無税ではあってもその効果は限定的になってしまう。このような事情は小国の軽税率国ではよくある事だと思うので事前に十分に調査し試算する必要がありそうだ。イギリスのチャネル諸島にあるGuernseyという国に、ヨーロッパ向けの物流拠点をオランダから移転したケースがあった。Guernseyは法人税が無税で、イギリス系の大手銀行が金融インフラを仕切っており、各国との租税条約も整っているためコンプライアンスも万全で安全な低税率国である。イギリスからのアクセスも抜群なため同国から移住してくる富裕層も多い。様々な面で整っているのだが、実際にビジネスを回し始めてみると色々な事がわかってきた。まず人件費が高い、というか働き手が少ない。移民をあまり受け入れていないため新しい若い労働力が少ない。このような状態なので自社で雇用する従業員も高コストとなるが、弁護士や関係各社も人権費が高いせいで料金が高くなってしまう。更に規模を拡大していこうにもそう簡単に人を増やす事ができない。このような事情からコストが膨らんでしまうため、無税ではあってもその効果は限定的になってしまう。このような事情は小国の軽税率国ではよくある事だと思うので事前に十分に調査し試算する必要がありそうだ。
イギリスのチャネル諸島にあるGuernseyという国に、ヨーロッパ向けの物流拠点をオランダから移転したケースがあった。Guernseyは法人税が無税で、イギリス系の大手銀行が金融インフラを仕切っており、各国との租税条約も整っているためコンプライアンスも万全で安全な低税率国である。イギリスからのアクセスも抜群なため同国から移住してくる富裕層も多い。様々な面で整っているのだが、実際にビジネスを回し始めてみると色々な事がわかってきた。まず人件費が高い、というか働き手が少ない。移民をあまり受け入れていないため新しい若い労働力が少ない。このような状態なので自社で雇用する従業員も高コストとなるが、弁護士や関係各社も人権費が高いせいで料金が高くなってしまう。更に規模を拡大していこうにもそう簡単に人を増やす事ができない。このような事情からコストが膨らんでしまうため、無税ではあってもその効果は限定的になってしまう。このような事情は小国の軽税率国ではよくある事だと思うので事前に十分に調査し試算する必要がありそうだ。イギリスのチャネル諸島にあるGuernseyという国に、ヨーロッパ向けの物流拠点をオランダから移転したケースがあった。Guernseyは法人税が無税で、イギリス系の大手銀行が金融インフラを仕切っており、各国との租税条約も整っているためコンプライアンスも万全で安全な低税率国である。イギリスからのアクセスも抜群なため同国から移住してくる富裕層も多い。様々な面で整っているのだが、実際にビジネスを回し始めてみると色々な事がわかってきた。まず人件費が高い、というか働き手が少ない。移民をあまり受け入れていないため新しい若い労働力が少ない。このような状態なので自社で雇用する従業員も高コストとなるが、弁護士や関係各社も人権費が高いせいで料金が高くなってしまう。更に規模を拡大していこうにもそう簡単に人を増やす事ができない。このような事情からコストが膨らんでしまうため、無税ではあってもその効果は限定的になってしまう。このような事情は小国の軽税率国ではよくある事だと思うので事前に十分に調査し試算する必要がありそうだ。
租税条約や税率は変わらないか?
長年米国や日本は国際的に見て高税率の国であったため、国際的にビジネスを行う際には税コストを考慮しスキームを構築するモティベーションがあった。しかし近年の各国の法人税率値下げ合戦により、両国共に税率が大きく下がった。こうなると元々の税率で試算した上で構築した業務スキームでは、全くその効果が薄くなってしまう。米国ではトランプ政権になり大きく法人税率が下がったため「これならシンプルに米国から商品を直売りした方がよかった」というような事が起こった。低税率国に拠点を置くメリットが税コスト以外にもあれば良いのだが、もしそれだけの場合メリットは各国の動きによってあっという間に無くなってしまう。
長年米国や日本は国際的に見て高税率の国であったため、国際的にビジネスを行う際には税コストを考慮しスキームを構築するモティベーションがあった。しかし近年の各国の法人税率値下げ合戦により、両国共に税率が大きく下がった。こうなると元々の税率で試算した上で構築した業務スキームでは、全くその効果が薄くなってしまう。米国ではトランプ政権になり大きく法人税率が下がったため「これならシンプルに米国から商品を直売りした方がよかった」というような事が起こった。低税率国に拠点を置くメリットが税コスト以外にもあれば良いのだが、もしそれだけの場合メリットは各国の動きによってあっという間に無くなってしまう。
働き手がいて、税コスト以外のメリットがある国は?
私の知る範囲では、UAE(特にドバイ)は法人税が無税だが、税以外のメリットが多くあるように思う。まず溢れるほどの労働力がある。インドやパキスタンなどの超多人口の国々から続々と移民が集まっているので、コストもフェアで規模の拡大も容易だ。次に貿易インフラが整っている。ジベラリという巨大貿易港は近隣諸国のハブとして機能しており、多くの経済特区(関税が無い)も存在しそこに世界中の有名企業が軒を連ねている。ここに物資を貯めてここから無関税で各国に再輸出している。最後に市場規模が大きい。UAE自体は小さいのだが、ここが中東・アフリカ・アジア貿易のハブとして機能しているので、多くの取引がドバイ経由で行われる。これら巨大市場向けにビジネスを行いたい企業にとっては有望な拠点候補となり得るのではないかと思う。
私の知る範囲では、UAE(特にドバイ)は法人税が無税だが、税以外のメリットが多くあるように思う。まず溢れるほどの労働力がある。インドやパキスタンなどの超多人口の国々から続々と移民が集まっているので、コストもフェアで規模の拡大も容易だ。次に貿易インフラが整っている。ジベラリという巨大貿易港は近隣諸国のハブとして機能しており、多くの経済特区(関税が無い)も存在しそこに世界中の有名企業が軒を連ねている。ここに物資を貯めてここから無関税で各国に再輸出している。最後に市場規模が大きい。UAE自体は小さいのだが、ここが中東・アフリカ・アジア貿易のハブとして機能しているので、多くの取引がドバイ経由で行われる。これら巨大市場向けにビジネスを行いたい企業にとっては有望な拠点候補となり得るのではないかと思う。
自作のジレンマ
これが既成品のシステムの組み合わせであれば、システム同士が連携できるよう双方が随時アップデートをかけてくる。しかし独自に作ったスクリプトやRPAのフローは環境が変わっても誰もアップデートをかけてくれない。自分で随時メンテしていくしかないが、これはなかなか手間がかかる作業だ。自動化を追求していくのはとても重要な事だが「自作」の部分をいかにして減らすかという事を考える事もこれからは重要なのかもしれない。。
これが既成品のシステムの組み合わせであれば、システム同士が連携できるよう双方が随時アップデートをかけてくる。しかし独自に作ったスクリプトやRPAのフローは環境が変わっても誰もアップデートをかけてくれない。自分で随時メンテしていくしかないが、これはなかなか手間がかかる作業だ。自動化を追求していくのはとても重要な事だが「自作」の部分をいかにして減らすかという事を考える事もこれからは重要なのかもしれない。。
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