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勤務をしていると、現職の業務中心でなかなか他業界、異職種の情報は入り難いことと思います。
様々な職種(業務内容)や勤務スタイル、海外勤務例などを紹介してまいります。ご自身の今後のキャリア形成の参考として頂けますと幸いです。
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【海外トレンド発信】米国政府の企業救済策第二弾 EIDローン
2020年7月15日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏
米国公認会計士 村田幸伸氏
パンデミックによる損失で苦しむ企業を救済するために、米国の中小企業庁(SBA)はEIDローン(Economic Injury Disaster Loan)を提供している。金融機関経由ではなく中小企業庁が直接企業に貸し付けるローンだ。今回の危機で損失を被った中小企業がターゲッだが、損失を証明する必要はないため多くの企業がこのローンに殺到した。
準備不足のままEIDローン開始
3月に発表され、すぐにスタートしたこのEIDローンであったが、公開された情報があまりにも少なく皆が手探りのままローンに応募するような状況であった。特にローンの一部として『アドバンス(前金)』というものがあり、そのアドバンスについては返済義務がないという部分が目玉であり、皆このアドバンスがどのようなものなのか興味津々だった。これはもうやってみないと真相はわからないと思い、弊所でもスタート直後にオンラインでこのアドバンスの申請をしてみた。
3月に発表され、すぐにスタートしたこのEIDローンであったが、公開された情報があまりにも少なく皆が手探りのままローンに応募するような状況であった。特にローンの一部として『アドバンス(前金)』というものがあり、そのアドバンスについては返済義務がないという部分が目玉であり、皆このアドバンスがどのようなものなのか興味津々だった。これはもうやってみないと真相はわからないと思い、弊所でもスタート直後にオンラインでこのアドバンスの申請をしてみた。
いきなり振り込まれた現金
オンライン申請を進めていくと、これは補助ではなく普通のローンで返済義務があるが、その中のアドバンスに該当する部分はどうやら本当に返済しなくて良いという事がわかった。更にこのアドバンスは従業員あたり$1,000が上限で合計でも$10,000(10人分)までしかないという事もわかった。少額ではあるが、それでも返済しなくて良い資金をもらえるのは有り難い。弊所も従業員数(アメリカ国内のみ)分の申請をしてみた。すると翌日、銀行口座にそのアドバンスの金額が中小企業庁からいきなり振り込まれていた。まだ何の審査もされていないし何かにサインをしたわけでもない。単にオンラインで申込みをしてポチッとやっただけだ。契約書すらないし今後どんな手続きしなくてはならないのかもわからない。オンラインで問い合わせても当然返事などない。仕方なく混乱が収まるまで待ってみる事にした。
オンライン申請を進めていくと、これは補助ではなく普通のローンで返済義務があるが、その中のアドバンスに該当する部分はどうやら本当に返済しなくて良いという事がわかった。更にこのアドバンスは従業員あたり$1,000が上限で合計でも$10,000(10人分)までしかないという事もわかった。少額ではあるが、それでも返済しなくて良い資金をもらえるのは有り難い。弊所も従業員数(アメリカ国内のみ)分の申請をしてみた。すると翌日、銀行口座にそのアドバンスの金額が中小企業庁からいきなり振り込まれていた。まだ何の審査もされていないし何かにサインをしたわけでもない。単にオンラインで申込みをしてポチッとやっただけだ。契約書すらないし今後どんな手続きしなくてはならないのかもわからない。オンラインで問い合わせても当然返事などない。仕方なく混乱が収まるまで待ってみる事にした。
3ヶ月後に今度は融資のオファー
6月になってやっと中小企業庁からメールが届いた。見てみると、弊社に融資できる上限金額、金利(3.75%)、期間(1年据え置き後の30年)が明示されており、「お申込みはこちらから」というリンクが貼られていた。こちらとしては、アドバンスの申請はしたが融資の申請はしていない。それに、返済しなければいけないローンなら必要ない。融資はいいので受け取ったアドバンスをどうしたら良いのかが知りたいのだが、その情報はどこにもない。困って色々考えたが、その後ひとつの仮説にたどり着いた。これはその名の通り企業救済のためのローンなのだから、融資をするというのが前提なのだろう。その融資額のうち、アドバンスに相当する部分のみは返済しなくて良いという事なのだろう。つまりアドバンスのみ受け取って融資は要らないという事は想定されておらず、NGなのだろう。という事で「お申込みはこちらから」のリンクをポチッとしてみた。
6月になってやっと中小企業庁からメールが届いた。見てみると、弊社に融資できる上限金額、金利(3.75%)、期間(1年据え置き後の30年)が明示されており、「お申込みはこちらから」というリンクが貼られていた。こちらとしては、アドバンスの申請はしたが融資の申請はしていない。それに、返済しなければいけないローンなら必要ない。融資はいいので受け取ったアドバンスをどうしたら良いのかが知りたいのだが、その情報はどこにもない。困って色々考えたが、その後ひとつの仮説にたどり着いた。これはその名の通り企業救済のためのローンなのだから、融資をするというのが前提なのだろう。その融資額のうち、アドバンスに相当する部分のみは返済しなくて良いという事なのだろう。つまりアドバンスのみ受け取って融資は要らないという事は想定されておらず、NGなのだろう。という事で「お申込みはこちらから」のリンクをポチッとしてみた。
翌日審査完了でスピード融資
ポチッた翌日、融資審査が通ったという通知と共に融資契約書がメールで送られてきた。オファーされた融資上限金額がそのまま銀行に振り込まれ、それが元本になるようだ。となると先に受け取ったアドバンスは融資金額に含まれない事になる。やはりあれは本当にただ補助してくれただけだったのだろうか。。金利の3.75%は安くはないが、アメリカで普通に融資を受けようとすると4%~6%の金利がかかる。そう考えると、今後の不測の事態に備えて借りておいた方がいいかもしれないと思い、そのままこの融資を受ける事にした。
返済は12ヶ月後からスタートする事になっているが、どこにどうやって返済するのかもまだ明らかにされていない。きっと何らかの返済システムを準備して12ヶ月以内には明示されるのだろう。準備が整う前にどんどん始めてしまうあたりが実にアメリカらしいと感じた一件であった。
ポチッた翌日、融資審査が通ったという通知と共に融資契約書がメールで送られてきた。オファーされた融資上限金額がそのまま銀行に振り込まれ、それが元本になるようだ。となると先に受け取ったアドバンスは融資金額に含まれない事になる。やはりあれは本当にただ補助してくれただけだったのだろうか。。金利の3.75%は安くはないが、アメリカで普通に融資を受けようとすると4%~6%の金利がかかる。そう考えると、今後の不測の事態に備えて借りておいた方がいいかもしれないと思い、そのままこの融資を受ける事にした。
返済は12ヶ月後からスタートする事になっているが、どこにどうやって返済するのかもまだ明らかにされていない。きっと何らかの返済システムを準備して12ヶ月以内には明示されるのだろう。準備が整う前にどんどん始めてしまうあたりが実にアメリカらしいと感じた一件であった。
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ローンを受けた大企業は連日次々と判明し、新聞等で大バッシングを受けた。このバッシングによりLAレイカーズなど多くの企業が政府にローンをすぐさま返金するという事も起きた。しかしマスコミに嗅ぎつけられていない大企業は未だ多く、恐らくバレるまでは返金しないというスタンスを取るのだろう。
ローンを受けた大企業は連日次々と判明し、新聞等で大バッシングを受けた。このバッシングによりLAレイカーズなど多くの企業が政府にローンをすぐさま返金するという事も起きた。しかしマスコミに嗅ぎつけられていない大企業は未だ多く、恐らくバレるまでは返金しないというスタンスを取るのだろう。
第2ラウンドスタート
4月27日に第2ラウンドのローン受付がスタート。今度の予算は$250B。前回より少ない。今回は大企業が申し込みしにくい世論環境が整ったが、それでも一瞬で無くなってしまう気配は濃厚だ。メガバンクのローン申請システムは未だにフリーズ状態でカクカク言っている。埒が明かない。そこで私は新興勢に目をつけた。Paypalだ。私が取締役をしている企業の殆どはメガバンク経由での申請で立ち往生していたためPaypalでのローン申請に切り替えた。今回の件でパンク状態となってしまった金融機関を補完すべく、政府はPaypalなどの新興フィンテック勢にも銀行免許を急遽発行したのだ。『新興のPaypalであればまだパンクしていないはず』という目論はみごとに当たり、トントンとプロセスが進む。結果ローン申請は3日ほどで完了し、後は政府からの返答待ちという状態となった。$250Bに潜り込めたかどうかはあと数日後にわかるだろう。
もし潜り込めたら2ヶ月間は今の人員を維持できる。しかしダメだったら更なるリストラを決行する必要が出てくるかもしれない。全てはロックダウンがいつ終わり経済が正常に戻るかにかかっている。ピリピリした春になりそうだ。
4月27日に第2ラウンドのローン受付がスタート。今度の予算は$250B。前回より少ない。今回は大企業が申し込みしにくい世論環境が整ったが、それでも一瞬で無くなってしまう気配は濃厚だ。メガバンクのローン申請システムは未だにフリーズ状態でカクカク言っている。埒が明かない。そこで私は新興勢に目をつけた。Paypalだ。私が取締役をしている企業の殆どはメガバンク経由での申請で立ち往生していたためPaypalでのローン申請に切り替えた。今回の件でパンク状態となってしまった金融機関を補完すべく、政府はPaypalなどの新興フィンテック勢にも銀行免許を急遽発行したのだ。『新興のPaypalであればまだパンクしていないはず』という目論はみごとに当たり、トントンとプロセスが進む。結果ローン申請は3日ほどで完了し、後は政府からの返答待ちという状態となった。$250Bに潜り込めたかどうかはあと数日後にわかるだろう。
もし潜り込めたら2ヶ月間は今の人員を維持できる。しかしダメだったら更なるリストラを決行する必要が出てくるかもしれない。全てはロックダウンがいつ終わり経済が正常に戻るかにかかっている。ピリピリした春になりそうだ。
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