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勤務をしていると、現職の業務中心でなかなか他業界、異職種の情報は入り難いことと思います。
様々な職種(業務内容)や勤務スタイル、海外勤務例などを紹介してまいります。ご自身の今後のキャリア形成の参考として頂けますと幸いです。
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【海外トレンド発信】M&Aの出会い系アプリがアメリカで流行中
2019年11月8日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏
米国公認会計士 村田幸伸氏
Tinderというアプリをご存知だろうか? 欧米で最も有名な男女のマッチングアプリで、若者だけではなく高齢の独身者(未亡人含む)の間でもよく使われているアプリだ。アメリカでは最近このTinderに似たM&Aのマッチングサイトが流行している。最も有名なのがAxial Networkだ。
Axial Network
https://www.axial.net/
中小規模のM&Aにフォーカス
アメリカの中小規模M&Aは、今までブローカー達の個別のネットワークによりマッチングが行われていた。ここで言うM&Aブローカーは投資銀行やBig4のFAというよりは、どちらかというと不動産屋に近い業態の人達だ。ブローカー独自のネットワーク内で案件のマッチングを図るため、非効率なマーケットとなっていた。そこに目をつけたマッチングアプリ企業が続々とこの分野に入ってきている。
アメリカの中小規模M&Aは、今までブローカー達の個別のネットワークによりマッチングが行われていた。ここで言うM&Aブローカーは投資銀行やBig4のFAというよりは、どちらかというと不動産屋に近い業態の人達だ。ブローカー独自のネットワーク内で案件のマッチングを図るため、非効率なマーケットとなっていた。そこに目をつけたマッチングアプリ企業が続々とこの分野に入ってきている。
出会い系のようなインターフェイス
アプリの使用はまずは自社のプロフィールを入れるところから始まる。売上規模や業種など、相手に見てもらいたいアピーリングなプロフィールを登録する。そして次に相手に求める条件、つまり“自分のタイプ”を入力していく。入力が終わるとアプリ側がそれらの条件を加味してデータベースの中から相手を選び出し「この会社はどう?」と提案してくる。ちょっと違うなぁと思って画面をフリックすると「じゃあこの会社はどう?」と次の会社を勧めてくれる。まさに出会い系のM&A版だ。
アプリの使用はまずは自社のプロフィールを入れるところから始まる。売上規模や業種など、相手に見てもらいたいアピーリングなプロフィールを登録する。そして次に相手に求める条件、つまり“自分のタイプ”を入力していく。入力が終わるとアプリ側がそれらの条件を加味してデータベースの中から相手を選び出し「この会社はどう?」と提案してくる。ちょっと違うなぁと思って画面をフリックすると「じゃあこの会社はどう?」と次の会社を勧めてくれる。まさに出会い系のM&A版だ。
効率的になると売り手市場に
案件にアクセスできる人が増えれば増えるほど、優良物件にはオークション効果が働き金額が高くなってくる。PEファンドなどのファイナンシャルバイヤー達はその点に頭を悩ませているようだ。一般のシナジーバイヤーやストラテジックバイヤーに全ての情報がオープンになる事により金額が上がってしまうらしい。しかし売り手にとっては願ってもないシステムだ。M&Aは売り物件ありきなところがあるので、今後は更に売り手側にこのようなアプリが人気となり、それに釣られて買い手も集まってくるのではないだろうか。
Axial Network以外にも以下のようなアプリが競合として存在する。
案件にアクセスできる人が増えれば増えるほど、優良物件にはオークション効果が働き金額が高くなってくる。PEファンドなどのファイナンシャルバイヤー達はその点に頭を悩ませているようだ。一般のシナジーバイヤーやストラテジックバイヤーに全ての情報がオープンになる事により金額が上がってしまうらしい。しかし売り手にとっては願ってもないシステムだ。M&Aは売り物件ありきなところがあるので、今後は更に売り手側にこのようなアプリが人気となり、それに釣られて買い手も集まってくるのではないだろうか。
Axial Network以外にも以下のようなアプリが競合として存在する。
MergersClub
https://www.mergersclub.com/
今後どのM&Aマッチングアプリが主流になるか注目だ。
AIとロボの時代だからこそ
RPAやAIにデータの生成や分析業務が奪われていくファイナンス業界だが、だからこそ感情インテリジェンスのニーズが高まるのではないだろうか。RPAやAIには感情がない。どんなに面倒な事でもコマンドを打てば動いてくれる。また、AIは人の感情に訴えかける能力を得るにはまだかなりの時間がかかると言われている。なのでAIは人を動かす事はできない。人を動かせるのは感情インテリジェンスを備えた人間だけだ。ソフトスキルは今まで専門職キャリアの人達から二の次とされがちだったが、これからは無視できないスキルとなりそうだ。
RPAやAIにデータの生成や分析業務が奪われていくファイナンス業界だが、だからこそ感情インテリジェンスのニーズが高まるのではないだろうか。RPAやAIには感情がない。どんなに面倒な事でもコマンドを打てば動いてくれる。また、AIは人の感情に訴えかける能力を得るにはまだかなりの時間がかかると言われている。なのでAIは人を動かす事はできない。人を動かせるのは感情インテリジェンスを備えた人間だけだ。ソフトスキルは今まで専門職キャリアの人達から二の次とされがちだったが、これからは無視できないスキルとなりそうだ。
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