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【海外トレンド発信】これからのファイナンス人材に求められるのは“ソフトスキル”

2019年10月28日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

RPAだBIだAIだと様々なツールが登場し全てをフォローしようとすると学ぶべきものが絶えないファイナンス業界だが、実のところ市場で求められているスキルはそういうものではないらしい。オーストラリア会計士業界の機関紙Intheblackによると、雇用側が今最も求めているのはソフトスキルを持った人材らしい。



Employers look for candidates who bring creativity to their role, regardless of industry. See why this soft skill is growing more important for accountants.
https://www.intheblack.com/articles/2019/09/01/creative-thinking-is-soft-skill-accountants-need
ソフトスキルを保有する候補者の欠如

Linkedinの2019年タレントレポートによると、ITや会計や法律などの専門スキルを持った人よりもソフトスキルを持つ人材の方が世界中で求められているらしい。ひょっとするとこれは雇う側や人材エージェントからすると「そうそう!」と頷かれる事かもしれないが、雇われる側からすると驚くべき事なのではないだろうか。アメリカやヨーロッパの会計系情報誌やウエブサイトでも、普通は専門的な情報がこれでもかこれでもかと紹介され、皆それらをキャッチアップしようと必死になる。プロフェッショナルとしてキャリアを築くには、専門スキルを磨きに磨いて尖っていくしかないと考えている人が多いのではないだろうか。
ソフトスキルとは?

コミュニケーションスキル、人を説得するスキル、人をまとめるスキル、創造性などがソフトスキルというものだが、平たく言うと日々自分で考え工夫をし、周りの人とコラボレイトしながら業務を進める能力という事になるだろう。得に説得力については上述の記事でも強調されていた。情報を伝えるだけでは不十分で、その情報によって仲間や上司やクライアントを動かすスキルが必須となってきているようだ。
感情インテリジェンス??

この記事の中段に面白いデータがある。必要とされるスキルのトップ10を2015年と2020年で比較しているものだ。2015年にはなかったスキルが2020年に一気に6位にランクインしたスキルがある。それはEmotional Intelligence(感情インテリジェンス)だ。人の感情を把握し動かす能力と言ってもいいだろう。人はコンピューターと違い、情報を伝えるだけでは動かない。感情を動かさない事には動かない。だから感情インテリジェンスが重要という事のようだ。
AIとロボの時代だからこそ

RPAやAIにデータの生成や分析業務が奪われていくファイナンス業界だが、だからこそ感情インテリジェンスのニーズが高まるのではないだろうか。RPAやAIには感情がない。どんなに面倒な事でもコマンドを打てば動いてくれる。また、AIは人の感情に訴えかける能力を得るにはまだかなりの時間がかかると言われている。なのでAIは人を動かす事はできない。人を動かせるのは感情インテリジェンスを備えた人間だけだ。ソフトスキルは今まで専門職キャリアの人達から二の次とされがちだったが、これからは無視できないスキルとなりそうだ。

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