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【海外トレンド発信】スマホに話して経理を行うAIアプリ『Talk』

2018年8月30日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

米国アリゾナ州で生まれたTALKというAIアプリが会計業界内で注目を集めている。スマホに話して会計関連情報の記録を保管するアプリだ。

TALK
https://talkaccounting.com/


経理部の代わりにアプリが質問

銀行口座やクレジットカードのデータフィードを会計システムが読み込んだり、スキャンした請求書などをAIが読み込んでデータにするなどのサービスは他にもあるが、このTALKは少し違う。例えば請求書をこのアプリでスキャンしたりするとスマホに「ポーン」というアラート音と共に通知が来る。「この請求書は何のためのものですか?」と聞いてくのだ。まるで経理部から問い合わせの電話が来るようにアプリが聞いてくる。そして受け取った側はその通知に音声で返答する。「○○のプロジェクトの△△の費用だ」などと返答すると、音声認識されデータに変わり、更にそのデータをAIが学んでいき相応しい会計処理を行う。
車の交通費清算はGPSで

自家用車を使った場合の交通費清算はGPSをオンにしておくだけ。車から離れるとスマホにポーンと通知が飛んでくるので「○○会社との△△のミーティング」などと話しかけるとそのデータ会計システムに流れていく。もちろん距離や金額は自動的に計算されて入力されている。
データはあっても摘要欄が埋まらない!を解決

データ自体は様々なソースから会計システムに流し込めても、摘要欄はやはり人間が入力しなければならない。どんな便利なシステムを使ってもこの人力の部分がなかなか入力されないケースが多く、結局経理が各々に問い合わせたり入力を促したりしなければならない。このTALKはその問題を解決してくれそうなアプリなで、一度使い出すとなかなかやめられなくなりそうなアプリだ。既に1億円以上の出資を投資家から受けており、今後も伸びて行きそうだ。
クラウドベースのシステムが唯一の解決策?

そう考えていくとクラウドへのバックアップではなく、クラウドベースのシステムを最初から使っている方が遥かに安心に思える。バックアップを取る必要もリビルドする必要もない。クラウドベースのシステムはまだまだサーバベースのシステム程の機能性を持たないものが多いが、それでもサードパーティーのクラウドベースアプリと組み合わせるなどすれば機能を足していくとこも可能だ。セキュリティーはそのクラウドシステムの会社に依存する事にはなるが、自社で対策するよりは大手クラウドに依存する方が遥かに安全なように思う。会計業界ではまだまだ普及しきっていないクラウドだが、その重要さを痛感する今回の事件であった。

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