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ワークダイバーシティ

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【海外トレンド発信】ERPがクラウドになる大きなメリット

2018年12月27日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

CFOにとって会社の大事なERPデータをクラウドに預けてしまうのは抵抗があるものだ。自社のデータ管理よりもクラウド企業の管理の方が万全だとわかっていても、万が一の場合を考えるとどうしてもクラウド移行に二の足を踏んでしまう。クラウド化が進んでいる米国ですら約70%の企業が今でも自社でデータを保管している。しかし、CFO.comの以下の記事でERPをクラウドにする事で意外なメリットがある事が紹介されていた。



Cloud ERP: The Time Has Come

http://ww2.cfo.com/enterprise-resource-planning/2018/12/cloud-erp-the-time-has-come/?utm_campaign=CFOWeekly&utm_source=CFO-email&utm_medium=email&utm_content=CFOWeekly_Friday_2018-12-7&utm_term

クラウドに移行した意外な動機

この記事で紹介されていたジェフさん(CFO)はオラクルのクラウドシステムに移行した経験の持ち主で、機能性の向上による会計業務コストの削減やデータ管理が不要になったための湯運用コストの削減などのメリットを得たという。しかし一番大きなメリットはそういった機能的な事ではなく「取締役承認」の問題だったそうだ。
自動アップデートは大きな違い


今まではERPシステムが古くなりアップデートをかけるとなるとかなりの金額を必要とし、社内の承認や取締役会の承認を得ないと進める事ができなかったらしい。追加費用がかかるとなると「今のシステムのままでなんとかできなのか?」という議論が勃発しやすく、それを克服するためにはアップデートした場合の経済的なメリットを試算しなければならないなど、なかなか難しい。一方クラウドのERPではアップデートは基本自動で、その費用も継続課金の中に含まれるためいちいち社内の承認を取る必要がない。いつも快適に最新版のシステムを使えるメリットがあるのだ。
法人税率下げレースも更に加熱

イギリスは法人税率19%と主要国の中でもかなり低税率だが、Brexitによる企業の損失を補填するため更なる減税が実施されるとの噂がある。イギリスから出る企業を食い止めるための施策なのだろう。一方オランダの方も現在の25%から更なる減税を行う動きがあり、イギリス離れオランダ行きを更に推進するよう動いているようにも見える。Brexit後のヨーロッパがどのようになるか今後も注視していきたい。
中小事務所の強い味方

今まで中小事務所は監査シーズンにたくさんのスタッフが必要で、しかし一度確保してしまうとシーズンオフに人員過多となってしまうというジレンマを抱えていた。しかしこのAIサービスを使えばハイシーズンの人員需要を少なく抑える事ができる。これは中小事務所にとって強い味方になりそうだ。今後は大手向けだけではなく中小向けのこのようなAIやロボティクスサービスもどんどん登場してくるかもしれない。

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