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【海外トレンド発信】世界のCFOの間で流行っている「ZBB」とは

2018年2月28日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏

最近ファイナンス系の記事を読んでいると、至る所に「ZBB」という単語が出て来る。ググってみると結構有名な短縮語らしく知らなかった自分の情弱さを反省したが、それにしても最近本当に良くみかける。ZBBはZero Based Budgetingの略らしく、経営管理系の人達の間では共通認識らしい。

最近よくこのZBBを見かけるようになった理由は、どうやら最近欧米系の大企業でZZBの導入が流行っているかららしい。Wall Street Journalにこんな記事が出ていた。

Global Companies Extend Use of Zero-Based Budgeting to Slash Costs
https://blogs.wsj.com/cfo/2018/02/27/global-companies-extend-use-of-zero-based-budgeting-to-slash-costs/

ZBBとは

その名の通りゼロベースで予算を作っている予算策定手法だ。普通は過年度の実績をベースに予算を作っている事が多いが、このZBBではあたかも初めてその部門を作るように一から予算を積み上げていく。非常に手間のかかる作業ではあるが、このZBBを導入することで膨大な費用削減効果がある事が証明されている。
発祥は消費財メーカー

ZBBは元々欧米の消費財メーカー(クラフトやハインツやユニリーバなど)で使われ出し、今では当たり前に使われているらしい。価格競争が激しい消費財メーカーでは利益を出すために費用削減がとても需要となるため、ZBBの重要性はとても大きいのだろう。
あらゆる業種に拡大中

ところが最近は消費財メーカーのみならず、あらふる業界で使われだしているらしい。上述の記事内にあったアクセンチュアの調査によると、欧米の大企業300社以上で既に導入されており、昨年だけで導入企業が57%も増えているらしい。平均的はコスト削減効果は$280Mというから驚きだ。
クラウドサービスもZBBに対応中

「ZBB」をググるとページトップの広告に以前紹介した「Anaplan」の広告が出て来る。エクセルの次のEPMツールとして流行りはじめているAnaplanだが、ZBBのためのツールとしても売り出しているようだ。必要な予算を各部門や担当者がクラウド上で入力していく事で、予算が自動的に出来上がっていく仕組みらしい。各自の入力内容変更もリアルタイムで予算に反映される仕組みだ。大変な作業なだけにこういったツールがあると実現性が増すだろう。

売上予算は達成に苦労するが、費用の予算は確実に達成される(使ってしまう)。これは洋の東西を問わず共通しているようだ。ZBBを導入する事でこの無駄がそのまま利益に変わるので、今後も導入が更に進んでいくだろう。

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