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勤務をしていると、現職の業務中心でなかなか他業界、異職種の情報は入り難いことと思います。
様々な職種(業務内容)や勤務スタイル、海外勤務例などを紹介してまいります。ご自身の今後のキャリア形成の参考として頂けますと幸いです。
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【海外トレンド発信】BI (ビジネス・インテリジェンス)の先駆者 Tableau
2017年10月9日
モーゲンスターン・シカゴ 代表
米国公認会計士 村田幸伸氏
米国公認会計士 村田幸伸氏
先日あるお客様がイギリスの会社を買収し、クロージング作業のために渡英した。
買収調印後早速その企業の経営内容についてヒアリングに入ったところ、その企業から随所で『その経営データはTableauで管理している』という返事が返ってきた。
ヒアリングをしながらこのTableauについてググってみたところ、どうやらこれはBI(ビジネス・インテリジェンス)システムである事がわかった。よく見るとTableauはアメリカの会社でBIの先駆者的な有名企業らしく、アメリカの会計士である自分がそれを『知らない』というのは大変恥ずかしい気がしたのだが、恥を偲んでTableauについて詳しくヒアリングを行った。
聞けば聞くほど、見れば見るほどその機能の有能さに驚かされ、この日一日ですっかりBIの虜になってしまった。
あらゆるシステムのデータを活用
経営管理データはERPから出るように設定する事も可能ながら、見たいデータが頻繁に変わる場合はいちいちERPシステム変更をしなければならず、費用と手間がかかる。多くの場合はエクセルに落としてそこから加工して見たいデータを随時作成する事になるだろう。
しかしTableauの場合は違う。会計システム、CRM、その他様々なデータのテーブルを全てTableau内にリアルタイムで読み込み、Tableau上で見たい経営データを作成していく事となる。見たいデータが変わって来たらTableauをアップデートしていくだけで、元のERPやCRMを変更する必要は全くない。エクセルで作成していた経営管理資料を少しづつ改善していくように、Tableauのレポートを少しづつアップデートしていく事ができる。
経営管理データはERPから出るように設定する事も可能ながら、見たいデータが頻繁に変わる場合はいちいちERPシステム変更をしなければならず、費用と手間がかかる。多くの場合はエクセルに落としてそこから加工して見たいデータを随時作成する事になるだろう。
しかしTableauの場合は違う。会計システム、CRM、その他様々なデータのテーブルを全てTableau内にリアルタイムで読み込み、Tableau上で見たい経営データを作成していく事となる。見たいデータが変わって来たらTableauをアップデートしていくだけで、元のERPやCRMを変更する必要は全くない。エクセルで作成していた経営管理資料を少しづつ改善していくように、Tableauのレポートを少しづつアップデートしていく事ができる。
まるで飛行機のコクピット
Tableauでは作成されたレポートを『ダッシュボード』と呼ぶ。ただの静的なレポートではなく、ライブで動いていくデータだからだろう。
会計システムにも良くグラフなどが表示されたダッシュボードの画面があるが、経営者が本当に見たいデータはそんな一般的なものではないので、正直あまり役に立つと思った事がない。しかしTableauのダッシュボードは自分で作れるのでありとあらゆるデータを読み込んで、そこから自分が見たいデータをダッシュボードに配置できる。
本当に今儲かっているのはどの商品なのか?サービス部門は忙しいのかそれともまだまだ余裕があるのか?在庫を極限まで減らすにはどのタイミングで発注を起こすか?などなど、幾つでも気になるデータを配置する事ができる。
このダッシュボードをきちんと整備しておけば自社の経営状態について『わからない』という内容が殆どなくなるだろう。沢山の計器類で全てが『見える化』されているジェット機のコクピットの如く、経営内容を随時把握できる。逆にこのBIを持たずに経営をしている場合は、計器が5つくらいしかないセスナの操縦をしているようなものだろう。本当に機内で何が起こっているかは、何か起こった後にならないとわからない。
Tableauでは作成されたレポートを『ダッシュボード』と呼ぶ。ただの静的なレポートではなく、ライブで動いていくデータだからだろう。
会計システムにも良くグラフなどが表示されたダッシュボードの画面があるが、経営者が本当に見たいデータはそんな一般的なものではないので、正直あまり役に立つと思った事がない。しかしTableauのダッシュボードは自分で作れるのでありとあらゆるデータを読み込んで、そこから自分が見たいデータをダッシュボードに配置できる。
本当に今儲かっているのはどの商品なのか?サービス部門は忙しいのかそれともまだまだ余裕があるのか?在庫を極限まで減らすにはどのタイミングで発注を起こすか?などなど、幾つでも気になるデータを配置する事ができる。
このダッシュボードをきちんと整備しておけば自社の経営状態について『わからない』という内容が殆どなくなるだろう。沢山の計器類で全てが『見える化』されているジェット機のコクピットの如く、経営内容を随時把握できる。逆にこのBIを持たずに経営をしている場合は、計器が5つくらいしかないセスナの操縦をしているようなものだろう。本当に機内で何が起こっているかは、何か起こった後にならないとわからない。
ダッシュボードの改善活動がカギ
全てのデータを引っ張って加工できるとなると、ありとあらゆる計器を作りたくなる。しかし計器が多くなればなるほど、全てを見きれなくなってきてしまう。そこで重要なのがダッシュボードの改善活動になってくる。
Tableauでは継続的にダッシュボードを改善していく事ができるので、本当に見たいデータに絞り込んで濃い計器に仕上げて行く事が重要となる。私が見せて頂いたイギリスの企業のダッシュボードはとても洗練されていたが、聞くと「6年くらい継続的に改善している」という事だった。
また、常に見るべき計器と問題がある時だけ見れば良い計器を分けて、後者の方は『アラート化』するというのも効果的だ。タイヤの空気圧は大事なデータだが、いつも見ておく必要はない。経営にもそれと似たデータがあるはずなので、アラート化する事ができるだろう。
全てのデータを引っ張って加工できるとなると、ありとあらゆる計器を作りたくなる。しかし計器が多くなればなるほど、全てを見きれなくなってきてしまう。そこで重要なのがダッシュボードの改善活動になってくる。
Tableauでは継続的にダッシュボードを改善していく事ができるので、本当に見たいデータに絞り込んで濃い計器に仕上げて行く事が重要となる。私が見せて頂いたイギリスの企業のダッシュボードはとても洗練されていたが、聞くと「6年くらい継続的に改善している」という事だった。
また、常に見るべき計器と問題がある時だけ見れば良い計器を分けて、後者の方は『アラート化』するというのも効果的だ。タイヤの空気圧は大事なデータだが、いつも見ておく必要はない。経営にもそれと似たデータがあるはずなので、アラート化する事ができるだろう。
BI(ビジネス・インテリジェンス)は今後企業の大小を問わず必ず必要な経営ツールとなっていく気がした。というか、一度手にしたらきっともう離れる事ができなくなるマストツールとなっていくだろう。
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